昼寝で頭の回転が速くなる⁉怠けているわけじゃない!正しい昼寝のやり方
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Photo by Jamie Street on Unsplash

「昼寝」って聞くと何を連想しますか?「怠けている」「エネルギー不足」「具合が悪い」などあまり印象の良くない言葉が頭に浮かびませんか?

一般的に印象の悪い昼寝ですが、最新の研究で正しい昼寝は、エネルギーを充電してくれるだけでなく、頭をスッキリさせて回転を速くすると示唆されています。

アメリカでは成人の3人に1人が日常的に昼寝をするという統計が出ています。その中には、リラックスしてエネルギーが充電できるという人もいれば、逆に夜眠れなくなったり身体がだるくなるという人もいます。

昼寝はやり方次第で良くも悪くもなるようです。では、最新研究で言う「正しい昼寝」とは、どのような昼寝を意味するのでしょうか。今日は、昼寝の効果と正しい昼寝の方法をご紹介したいと思います。

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睡眠の重要性

アメリカを代表する医療機関であるメイヨ―クリニックでは、19歳以上の成人は1日7~8時間の睡眠時間を推奨していますが、適切な睡眠時間は、睡眠の質、睡眠障害の有無、妊娠、老化など様々な要因の影響を受けるため、必ずしも成人で7~8時間が正解というわけではありません。しかし、成人で通常7時間以下の睡眠時間は、不健康、体重増加、BMI指数30以上、糖尿病、高血圧、心臓病、脳卒中、うつ病などとの関連が示唆されています。

昼寝の種類

意外かもしれませんが、アメリカの睡眠財団は昼寝には次のような種類があると言います。

回復型昼寝
睡眠不足になると、翌日に疲れを感じることがあります。夜更かししたり、夜中に目が覚めたりした日の翌日は不足した睡眠を補うために回復的昼寝が必要になる場合があります。

予防型昼寝
このタイプの昼寝は、睡眠が十分に取れないことが分かっている時に備えとして行います。例えば、夜勤の前に勤務中の眠気を防ぎ仕事に支障が出ないようにするために、シフト前やシフト中に昼寝が予定されることがあります。

欲求型昼寝
これは楽しむための昼寝です。起きた時に、身体がリラックスしたりエネルギーレベルが向上していることがあります。

フルフィルメント型昼寝
フルフィルメントとは日本語で達成するという意味がありますが、その言葉通り、子供や幼児は成人に比べてより多くの睡眠を必要とするため、その必要睡眠量を達成するために行われる昼寝です。

不可欠型昼寝
病気の時は、身体の免疫系が菌と戦ったり、治癒を促進したりするために多くのエネルギーを必要とするので、睡眠の必要性が高くなります。病気中にする昼寝は不可欠だと考えられています。

昼寝の利点

昼寝には次のような効果があります。

  • リラクセーション
  • 睡眠不足解消
  • 疲労回復
  • 活力増加
  • 気分改善
  • 頭をスッキリさせて回転を速くする
  • 記憶力改善
  • 学習能力向上
  • 情報処理能力向上

60歳以上の男女2214人を対象に行われた最近の研究では、昼寝をするグループと昼寝をしないグループに分けて、それぞれの身体機能および認知機能の健康を調べました。すると、昼寝をしたグループは昼寝をしなかったグループよりも、認知テストではるかに高い点数を獲得しました。このテストは精神状態短時間検査(MMSE)と呼ばれ、視空間認知スキル、注意力、問題解決、作業記憶、場所認識、言語の流暢さなどを含む標準認知症スクリーニング検査で、昼寝をしたグループは、作業記憶、場所認識、言語の流暢さで特に高い点数を獲得しました。これは、睡眠が学習能力に大きな影響を与え、昼寝が脳の疲労や情報過多から回復するのに役立つからだと考えられます。昼寝中の脳は、不要な情報を脳の一時記憶保存領域から排除し、新しい情報を取り込む準備をします。

この研究では、被験者たちは平均6.5時間の睡眠をとっていました。そして昼寝は5分間以上2時間未満とし、昼食後なら何時でも良く、出来る限り典型的な予定を過ごせる週に参加するように指示がなされました。一週間に1日しか昼寝しなかった人もいれば毎日昼寝した被験者もいました。

Photo by Anthony Mapp on Unsplash

正しい昼寝とは

昼寝なら何でも良いというわけではありません。昼寝の恩恵を最大限に得るには、次のような点に注意しましょう。

  • 昼寝の時間:理想的でヘルシーな昼寝は、午後1時~3時の間です。午後3時以降に昼寝すると、その夜の睡眠の妨げとなる可能性が高くなります。
  • 昼寝は短時間:昼寝は約10~30分間継続して眠れるように、タイマーで時間を決めて起きれるようにします。長時間の昼寝は、起きた時に頭がボーっとしてスッキリしない可能性があります。また、長時間昼間に眠ると夜の睡眠の妨げとなる可能性が高くなります。
  • 眠りやすい環境:決めた時間継続して眠れるように、静かに休める場所を選びます。
  • 頻度は週に数回:毎日ではなく、週に2~3回の昼寝は心臓の健康に良いという研究結果が出ています。

正しくとれた昼寝は、気分、エネルギー、生産性を回復・改善し、不安や身体的・精神的緊張を緩和すると複数の研究で示唆されています。昼寝から目覚めた時は、動き出す前に意識がはっきりするまで少し時間を置きます。また、闇雲に毎日昼寝するのではなく、何故昼寝が必要なのか昼寝をするのかをよく考え、夜に良質の睡眠が十分とれていない場合は、瞑想ヨガ、アロマやCBDオイルなど夜の睡眠を改善することに焦点を当てます。

CBDオイルには脳に欠かせないグルタミンやセロトニンを増加させる効果があります。また、不安解消などリラックス効果があり、睡眠導入および睡眠継続の両方に効果が認められています。
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昼寝の欠点とは

複数の研究で、昼寝に様々な効果があると示唆されていますが、どんな昼寝でも良いわけではありません。前述にあるように、30分以内の短い昼寝(特に概日リズムが低下する時間帯にする昼寝)は誰にでも効果がありますが、2時間以上の昼寝は、何かの病気を患っていて身体が長時間の昼寝を必要としている可能性があります。また、1時間以上の昼寝を毎日のようにしている人は、夜間に十分な量や質の睡眠が不足している可能性があり、睡眠障害の兆候かもしれません。

昼寝は次のような悪影響をもたらす可能性があります。

睡眠惰性
昼寝から目覚めた後、不機嫌になったり、頭が混乱したり、ボーっとしたりするかもしれません。

夜間の睡眠障害の悪化
短い昼寝は、ほとんどの人の夜間の睡眠に影響を与えることは通常ありませんが、不眠症や睡眠障害で悩んでいる人は、昼寝で反対に症状が悪化する可能性があります。特に長時間の昼寝を頻繁にとる人は注意が必要です。

Photo by George Milton from Pexels

昼寝が必要なのはどんな時?

次のような場合は、短時間の昼寝をすることを考えましょう。

  • 新たな疲労感や予期しない眠気に襲われた時
  • 夜勤の前など、夜に睡眠が十分にとれないと分かっている時
  • 重要なプレゼンや試験前など頭をスッキリさせて回転を速くしたい時
  • 暗記など学習能力を改善したい時
  • 寝不足で気分が悪い時

まとめ

よく怠けていると思われがちの昼寝ですが、様々な研究が進むにつれて多くの健康上の利点があることが分かってきました。定期的にとる昼寝が、認知症リスクを軽減するのかどうかに関してはまだこれから更なる研究が必要ですが、午後の早い時間にとる短時間の昼寝は、認知機能改善だけでなく、記憶力と学習能力の向上や気分向上など嬉しい効果がありそうです。重要な会議やプレゼンなど全力を出せるように今日から「正しい昼寝」を活用してみませんか。

短時間の昼寝で気分が改善しない、長時間昼寝しないと機能しなくなったなど、変化が現れた場合は、睡眠障害や何か体調不良の兆候かもしれませんので、医師など専門家に相談してください。

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参考元:Harvard Medical School Health PublishinghealthlineJohns Hopkins MedicineMayo ClinicSleep Foundation

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