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Photo by Christin Hume on Unsplash

この記事を読んでくださっている皆さんの中には、既に大麻草(産業用ヘンプ)から抽出される成分であるカンナビジオール(CBD)を配合したオイルやバームなどの製品を使用されている方もいらっしゃると思います。CBD製品の使用動機はさまざまだと考えられますが、CBDには鎮静や抗炎症作用からアンチエイジングに至るまで、幅広い効能があるとされています。これらの効果については、科学的な研究が日々進行中です。

そんな中、ブラジルのJúlia Scherer Santos博士率いる研究チームが、CBDが皮膚疾患の新たな治療薬としての可能性を調査したレビュー結果が発表されました。この研究では、CBDが皮膚に対してどのような効果を持つかが検討されています。

CBDは、抗炎症作用を持つことが示されており、これが皮膚疾患の治療に役立つ可能性があると考えられています。さらに、CBDには鎮痛効果や抗酸化作用もあるため、肌荒れや乾燥などの症状を緩和するのにも役立つとされています。

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カンナビノイドとは

カンナビノイドには内因性と植物性の2つのタイプがあります。内因性カンナビノイドは私たちの体内で生成される化合物であり、エンドカンナビノイドと呼ばれています。これらはエンドカンナビノイドシステムの受容体と結びつき、体の機能のバランスを調節し、サポートする役割を果たしています。

一方、植物性カンナビノイドは、植物から抽出されるカンナビノイドであり、現在市場にあるほとんどのカンナビノイド製品は大麻植物(産業用ヘンプ)から抽出されています。大麻植物には144種類を超えるカンナビノイドが確認されており、最終的には200種類以上存在すると考えられています。これらの中で、特にテトラヒドロカンナビノール(THC)カンナビジオール(CBD)は大麻植物に最も多く含まれており、これらのカンナビノイドについては現在最も多くの研究が行われています。

THCはマリファナの特性として知られる精神活性化合物であり、気分を高揚させる作用を持ちます。一方、CBDには向精神作用はなく、さまざまな疾患の治療に利用される可能性が示されています。

植物性カンナビノイドは通常、Cannabis Sativa、Cannabis Indica、Cannabis Ruderalisという3つの植物種から抽出されます。一方、合成カンナビノイドは天然成分ではなく、体内で生成されることはありません。

カンナビノイドの効果

カンナビノイドの効果は、私たちの体内に存在するエンドカンナビノイドシステム(ECS)を調節する能力によるものです。このエンドカンナビノイドシステムは、私たちの体の中でさまざまな働きをしており、現在多くの研究がこのシステム内のカンナビノイドの調節メカニズムを理解することに焦点をあてています。ECSは睡眠と覚醒のサイクル、感情、痛みの知覚、注意、そのほかの重要な神経生物学的プロセスを制御すると考えられています。

また、このエンドカンナビノイドシステムは皮膚にも存在していることがわかっており、そのため皮膚におけるECSに関与するメカニズムや受容体に関する研究も行われています。

皮膚ECSとは

私たちの体は複数の異なる内因性カンナビノイドを生成します。その代表的なものがアナンダミドと2-AG(2-アラキドノイルグリセロール)で、これらの内因性分子は酵素によって合成、代謝されます。エンドカンナビノイドシステム(ECS)は、エンドカンナビノイド、酵素、そしてカンナビノイドと結合する受容体から成り立っています。

皮膚には様々な種類のカンナビノイド受容体が存在します。その中にはCB1、CB2、PPAR、TRPV1〜4、TRPA1、TRPM8などの9種類の受容体が含まれます。皮膚の特定の部位によって、存在する受容体が異なることが知られています。そのため、各皮膚構成要素にある受容体を理解することで、カンナビノイドを局所的に適用する際に、これらの受容体の1つまたは複数をターゲットにすることが可能となります。

Photo by Alexander Aguero on Unsplash

カンナビノイドを皮膚へ塗布する

カンナビノイドには、抗炎症作用やアンチエイジング効果が期待されています。これらの成分は、乾癬やニキビなどの炎症性疾患の治療に役立つだけでなく、黒色腫やその他の皮膚がんの増殖を抑える能力も示されています。そのため、これらの治療に応用できる可能性があります。

また、植物由来のカンナビノイドは、老化によるダメージを受けた肌の治癒を促進することが分かっています。特に、カンナビジオール(CBD)は、その抗炎症作用と抗酸化作用が特徴であり、様々な皮膚トラブルへの応用が有望とされています。

ニキビへの効果

ニキビは最も一般的な皮膚疾患の1つであり、皮脂の増加を引き起こす炎症性皮膚疾患です。アクネ菌が存在すると、炎症性のニキビや吹き出物が発生します。従来の治療法には副作用が多く、より効果的な新しい治療法の開発が求められています。そこで、CBDが注目されています。CBDにはニキビ治療に不可欠な脂肪分解作用と抗炎症作用があるとされています。さらに、臨床研究により、カンナビス種子の抽出物が皮脂の生成を抑制することが明らかになりました。ただし、この研究ではCBDオイルは使用されておらず、効果がカンナビス種子に存在する特定のカンナビノイドによる可能性がありますが、ニキビ治療にはCBDを含むカンナビノイドが有効であると考えられます。

CBDはCB1およびCB2受容体に直接結合するわけではないため、恐らくTRPV1受容体を活性化することで効果を発揮しているとされていますが、CBDをより効果的な治療法として確立するためには、CBDの抗ニキビ活性に関するメカニズムや作用する受容体などをさらに詳しく調査する必要があります。ニキビ治療におけるCBDの役割を理解することで、新たな治療法の開発やより効果的なスキンケアの進展に繋がることが期待されています。

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皮膚バリア障害

肌の角質層は、皮膚を保護し、皮膚バリアを形成しています。このバリアに問題が生じると、皮膚が乾燥し、アトピー性皮膚炎や乾癬などの疾患と関連することがあります。特にアトピー性皮膚炎と乾癬は、環境要因と遺伝要因が組み合わさった複雑な全身疾患です。

アトピー性皮膚炎において、外用CBDの利点は臨床試験動物実験の両方で示されており、特に動物実験では、CBD薬剤の開発を後押しする結果が出ています。ただし、臨床試験では参加者が限られているため、CBDが人のアトピー性皮膚炎に対してどのような効果を持つかを実証するには、より多くの参加者を対象にした臨床試験が必要とされています。それでも、CBD成分がアトピー性皮膚炎に対して有望な効果を持つ可能性は高いと言えるでしょう。

また、CBDを局部的に使用した結果、乾癬の重症度が軽減されることがわかりました。乾癬では酸化ストレスが発生するため、CBDの抗酸化作用を調べたところ、CBDが活性酸素種と脂質の過酸化を抑制する効果が確認されました。アトピー性皮膚炎と乾癬では、それぞれ異なる受容体にCBDが作用すると考えられています。

Photo by Sohini on Unsplash

老化

老化を単に生理学的な現象として捉える見方は、現在変化しつつあります。なぜなら、皮膚の老化が起こると、その結果としてがんなどの機能障害が発生する可能性があるからです。そのため、皮膚の老化は一種の病気として考える必要があるのです。特に日光を浴びることでシワができるだけでなく、皮膚がんのリスクも高まります。

CBDには、皮膚がんリスクの主なマーカーであるCPD(シクロブタンピリミジンジマー)の含有量を減少させる効果があり、皮膚がんの予防に有益である可能性があります。さらに、CBDの抗酸化作用はアンチエイジングに最適であり、UVB放射線およびリン脂質に対する光保護効果を促進することが分かっています。

また、レチノールとCBDを含む製品を局所的に使用したところ、しわや皮膚の弛みを軽減する効果が確認されました。

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まとめ

今回の研究レビューにより、カンナビジオール(CBD)を皮膚に塗布すると、その部位に抗炎症作用と抗酸化作用を与えることがわかりました。私たちの皮膚にはエンドカンナビノイドシステム(ECS)が存在し、このシステムの様々なカンナビノイド受容体に対してCBD成分が調整やサポートを行ったり、直接結びついて作用したりして効果を発揮することが分かりました。CBDを単独で使用したり他の成分と組み合わせた製品を用いた研究や臨床試験は初期段階ではありますが、にきび、アトピー性皮膚炎、乾癬の治療、および老化した肌に対するアンチエイジング効果が示されています。これらの結果から、CBDを用いた新たな治療薬や治療法、そしてアンチエイジング製品の開発が期待されます。

また、CBDには他にもさまざまな効能があるため、抗炎症や抗酸化作用だけでなく、鎮静・弛緩作用など皮膚に対する他の作用も相乗効果として期待できるようです。CBD配合の新薬や化粧品の完成まで待てないという方は、製造過程で有毒物質や化学薬品を使っていない完全オーガニックで安全なCBDオイルやバームを試してみることをおすすめします。北米では、オーガニックCBDオイルを経口摂取するだけでなく、皮膚炎などの患部に直接塗る方も多くいます。

現在の研究からは、CBDが皮膚の健康に良い影響を持つ可能性が既に示されていますが、さらなる研究が進められることで、CBDがこれらの皮膚疾患の治療にどのように活用できるかが明らかになることでしょう。さまざまな皮膚トラブルや肌の老化に悩む人にとって、CBDが新たな希望となりつつあります。今後の研究の進展に期待しましょう。

出典:Júlia Scherer Santos, Luana de Oliveira Costa, Monique de Rezende Evangelista, Laura Diogo Fernandes, Eduarda Barbosa Scaldini Teixeira, Ester Marques Rosa, Fabricio Felippe dos Santos, Maurilio de Souza Cazarim, & Thaís Nogueira Barradas. Cannabidiol as a Novel Therapeutic for Skin Treatments. CPQ Medicine (2023) 15:1. Review Article. 13 July 2023. https://www.cientperiodique.com/article/CPQME-15-1-438.pdf

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