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日本でもCBDオイルなどのカンナビジオール(CBD)を使った製品が広く販売されるようになり、多くの人が睡眠導入やストレス解消、鎮痛剤として使用しているのではないでしょうか。北アメリカでは研究が進むにつれてカンナビスのアントラージュ効果が認められるようになり、CBDだけでなく微量のTHCが入ったフルスペクトラム製品が市場で多く見られるようになりました。カナダでは2018年から大麻合法となっていますが、アメリカでは現在アイダホ、ワイオミング、カンザス、サウスカロライナの4州のみが大麻を全面的に違法とみなして医療大麻も禁止されています。この4州以外は大麻合法、医療大麻のみ合法、少量の大麻所持は刑罰対象外など、その州によって解禁のレベルが異なります。最近、「完全に違法」から一歩前進したのはノースカロライナ州で、今でも一応「完全違法」のレベルを保っていますが、個人用の少量の大麻所持は刑罰対象外と定めました。ここ1~2年で大麻を合法とする州が大きく増えていることから、アメリカのカンナビス業界では、近い将来カナダのように大麻合法化が連邦政府レベルで行われるのではないかと期待されています。

そんな中、世界有数の有名校であるハーバード大学医学部とマサチューセッツ総合病院精神科依存症医学センターの研究チームがカンナビスと睡眠の質に関する研究論文「Cannabis use and sleep quality in daily life: An electronic daily diary study of adults starting cannabis for health concerns (日常生活における大麻の使用と睡眠の質:健康に関する懸念から大麻を使い始めた成人の電子日記による研究)」を発表しました。今日はその研究結果をご紹介したいと思います。

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カンナビノイドとは

カンナビノイドはマリファナやヘンプなどの大麻植物に含まれる化学物質の総称です。カンナビノイドは私たちの体内にあるエンドカンナビノイドシステムに影響を与えることが判明しています。エンドカンナビノイドシステムは、身体全体の健康とバランスを促進および維持するうえで重要な役割を果たし、様々な機能を調整しバランスを保つ働きをしています。麻に含まれている主なカンナビノイドはTHC(テトラヒドロカンナビノール)とCBD(カンナビジオール)ですが、大麻植物に含まれているカンナビノイドの種類は現在確認されているだけでも120を超え、中には最終的に200を超えると考える研究者もいます。各カンナビノイドの特性や人体への影響などに関する研究はまだ初期段階であり、カンナビノイド全ての種類の特性や副作用が解明されるにはまだまだ時間がかかると考えられます。CBDとして知られるカンナビジオールは、THCに次いで2番目に多く含まれており、大麻植物抽出液の最大40%を占めています。

カンナビジオール(CBD)には、THCのように脳に影響を与え、高揚感や陶酔感などの「ハイ」な状態を引き起こす作用がなく、不安解消、痛み緩和、心臓と脳の健康改善など多くの利点があります。

さまざまなCBDオイルの利点については、こちらの記事をご参照ください。

CBDの合法性

CBDは、脳に影響を与える高揚感や陶酔感などの「ハイ」な状態を引き起こす向精神作用がないため、THCのような日本で禁止されている薬物ではありません。欧米では、0.2~0.3%のTHC含有量までは産業用のヘンプと見なされ、アメリカでは2018年に産業用ヘンプの合法化が認められました。また、医師によるCBD処方薬としては、てんかんに効果のあるEpidiolexが食品医薬品局(FDA)により認可されています。さらに、合成CBDとTHCの処方薬であるnabiloneやdronabinolもFDAにより認証されており、合成CBDとTHCの混合薬であるSativexは、アメリカでは現在治験中ですが、カナダやヨーロッパでは認可されています。日本では、厚生労働省の審査・認可を受けたゼロTHC製品のみが検知不可能であり、輸入が許可されています。

本研究の背景

米国では医療や娯楽目的で大麻を使用する人が増えていますが、州および連邦政府レベルでの複雑な法的状況と大麻に精通している医療従事者による指導や管理が欠如しています。そのため、人々はさまざまな健康上の心配から大麻を使用していますが、その大麻の有効性については確かな情報がありません。そこで、大麻の利点とリスクをより深く理解するために、電子日記を利用して90日間大麻の使用と睡眠、気分、痛みなどの健康状態との関係を追跡する研究を実施しました。

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方法

臨床試験では、不眠症、痛み、不安やうつ病の症状を軽減するために大麻の使用を希望していた成人181人が参加しました。ほとんどが女性で、平均年齢は37.2歳でした。無作為に2つのグループに分け、1つのグループには医療大麻カードを直ぐに発行しましたが、もう1つのグループは順番待ちで大麻入手まで最長12週間かかると知らせました。参加者は12週間毎日オンラインアンケートに回答し、大麻の使用状況だけでなく睡眠の質、痛みのレベル、うつの症状などを報告しました。また、カンナビノイド値を調べるために毎月尿検査を行い、同時にインタビューで聞き取り調査しました。

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結果

参加者の多くは、研究期間中一貫して毎日電子日記を入力し、そのデータは毎月のインタビューと尿検査で調べた尿中のカンナビノイド代謝産物の量の結果と一致しました。すぐに医療大麻カードを入手したグループは、12週間にわたって大麻使用頻度が大幅に増加しましたが、順番待ちグループは、大麻使用量も頻度も少ないため大きな変化がありませんでした。医療大麻カードを入手したグループでは、大麻を使用した日と使用しなかった日を比べると使用した日の方が睡眠の質が良かったと報告し、大麻使用頻度の増加に応じて睡眠の長期的な改善を報告しました。しかし、痛みやうつの症状に関しては、使用した日としなかった日を比べても大きな違いは見られませんでした。

また、90日という研究期間にわたって、医療大麻カードを入手したグループは睡眠の質の大幅な改善を報告しましたが、順番待ちグループにはそのような改善は見られませんでした。これは、最初から不眠症に悩んでいる参加者に顕著に表れた効果であり、大麻の使用頻度の増加と比例して睡眠の質が向上しました。

全体として、この研究で、大麻の使用がその夜の睡眠の質の改善に関連していることが分かりました。たとえ小さな効果であったとしても、睡眠の質の改善には意味があり、以前に大学生を対象に実施された研究や治療用カンナビノイドの臨床実験の結果と一致しています。特に不眠症で悩む人の場合、長期使用により睡眠の質の改善につながる可能性があることが示唆されています。しかし、一方でさまざまな健康症状に対する大麻の影響をより深く理解するためのさらなる研究の必要性を主張しています。

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議論

大麻のカンナビノイドの影響を受けるエンドカンナビノイドシステムは、睡眠に対して役割を果たすことが分かっており、大麻の使用が睡眠の質の改善に関連していることと一致しています。ただし、最近の対照試験では、カンナビノイド製剤では不眠症と睡眠が改善されましたが、睡眠ポリグラフ検査では改善が見られなかったことに注意しなければなりません。本研究や現在も行われている研究に基づいて、不眠治療法としてカンナビノイドの使用について、複数の施設にわたって大規模な研究を実施し、この分野での研究を進めるには、大麻規制と健康方針を広げることが不可欠です。

本研究では、大麻を使用した日に痛みやうつの症状がすぐに改善されるという結果は見られず、これは、以前に私たちが行った研究の結果と一致しています。前臨床モデルではカンナビノイドが慢性的な痛みを抑える可能性が示唆されたものの、臨床結果では決定的な結果を得ることができませんでした。同様に、うつ病の症状と大麻使用には関連性が確認されていますが、今回の研究ではうつの症状に大幅な改善は見られず、これは既存の研究結果と一致しています。

特に感情障害のある人が大麻使用障害を発症するリスクが高まっていることを考慮すると、大麻使用者の痛みやうつの症状がすぐに改善されないことは懸念材料であり、今後の研究では大麻使用障害の症状を慎重に評価し、治療中にうつ病やその他の精神的な症状が悪化する可能性を調べる必要があります。

また、制限事項としては、今回の参加者の大麻の摂取方法、用量、有効性が全て異なるということです。本研究は、さまざまな使用パターンを伴う現実世界の環境下での大麻の有効性を調べるようにデザインされています。しかし、参加者は個人で大麻製品を購入しているだけでなく、正確な用量、摂取方法、製品の有効性に関する情報が不足しているため、今回の研究から大麻の薬理学的効果について明確な結論を引き出すことはできません。さらに、今後の研究では規模を拡大し、多様なサンプルを含めることで、同様の結果を再現するだけでなく、改善する必要があります。

結論

本研究は、健康上の心配に対する大麻使用を調べるための臨床実験で、日記を使用することが可能でかつ効果的であることを実証しています。大麻の使用で痛みやうつの症状に大きな変化はありませんでしたが、大麻を使用した夜の睡眠の質を大幅に改善することが判明しました。睡眠の改善は、大麻の使用量の増加に伴っているため、大麻使用障害を発症するリスクに注意しなければなりません。今後、研究者たちは大麻使用と健康症状に関するより包括的かつ客観的な基準を組み込むことで、本研究のアプローチを強化すれば、さまざまな健康問題に対する大麻使用の長期的な影響の解明に貢献できると考えます。

出典:Tervo-Clemmens B, Schmitt W, Wheeler G, Cooke ME, Schuster RM, Hickey S, Pachas GN, Evins AE, Gilman JM. Cannabis use and sleep quality in daily life: An electronic daily diary study of adults starting cannabis for health concerns. Drug Alcohol Depend. 2023 Feb 1;243:109760. doi: 10.1016/j.drugalcdep.2022.109760. Epub 2022 Dec 29. PMID: 36638745; PMCID: PMC10015315.

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