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ここ数年で大きな広がりを見せているCBD製品は、べイプやオイルから化粧品、フェムケア製品まで様々です。その効能は鎮痛や鎮静、不安解消などで有名ですが、便秘にも効果があると言われているのをご存じですか。今日は、CBDと便秘について調べてみたいと思います。
カンナビノイドとは
カンナビノイドはマリファナやヘンプなどの大麻植物に含まれる化学物質の総称です。麻に含まれている主なカンナビノイドはTHC(テトラヒドロカンナビノール)とCBD(カンナビジオール)です。大麻植物に含まれているカンナビノイドの種類は現在確認されているだけでも180を超え、中には最終的に200を超えると考える研究者もいます。各カンナビノイドの特性や人の体に与える影響などの研究はまだ初期段階で、カンナビノイド全ての種類の特性や副作用などが解明されるにはまだまだ時間がかかると考えられます。CBDとして知られるカンナビジオールは、THCに次いで2番目に多く含まれており、大麻植物抽出液の最大40%を占めています
様々なCBDオイルの利点に関しては、こちらの記事をご参照ください。
CBDの合法性
CBD(カンナビジオール)には、脳に影響を与え高揚感や陶酔感など「ハイ」な状態にする向精神作用が無いため、THC(テトラヒドロカンナビノール)のような日本で禁止されている薬物ではありません。欧米では0.2~0.3%までのTHC含有量は産業ヘンプと見なされ、アメリカでは2018年に産業ヘンプの合法化が認められました。他にも、医師によるCBD処方薬は現在Epidiolexというてんかんに効くCBD薬が食品医薬品局(FDA)により認可されています。その他にも合成CBDとTHCの処方薬、nabilone、dronabinolなどがFDAにより認証されており、合成CBDとTHCの混合薬であるSativexは、アメリカでは現在治験中ですが、カナダやヨーロッパでは認可されています。日本では完全に検知不可能なゼロTHC製品のみが厚生労働省の審査・認可を受け、日本に輸入されています。
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便秘とは
皆さん一度は便秘を経験したことがあるのではないでしょうか。滅多に便秘にならないという人もいらっしゃると思いますが、便秘のきっかけとなる原因は本当に幅広く様々で人それぞれです。便秘とは不規則で頻度が低い排便を意味します。日本では3日以上排便がない、または毎日あったとしても残意感がある場合を便秘と定義していますが、北米では次のような症状が便秘とみなされます。
- 排便が1週間に3回以下
- 便が硬く塊状
- 便意をもよおすのに気張らなないといけない
- 直腸が詰まって排便できないように感じる
- 直腸から完全に便を出しきれず残意感がある
- 手で腹部を押したり、指で直腸の便を取り除かないと排便できない
排便の回数が少ないと、食べた物の老廃物が腸内に蓄積し、腸内を通過するのが難しくなるため、腹痛などの原因になることもあります。
便秘の原因
便秘は以下のような要因によって引き起こされます。
- 食物繊維の摂取量が少ない(野菜、果物、全粒粉食品を十分に食べていない)
- 便意を感じない
- 特定の薬の副作用
- 水分の摂取不足
- 慢性ストレス
- 不安症や抑うつ
- 運動不足
- 食生活の乱れ
- ビタミン不足
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内因性カンナビノイド系と消化器系の関係
私たちの体内には、大麻に含まれているカンナビノイドと同じ成分を作り、活用する内因性カンナビノイド系(ECS)が存在し、体内の恒常性維持機能の大部分に重要な役割を果たします。このECSには、カンナビノイドと結合するCB1とCB2と呼ばれる受容体が2種類あり、腸を含む体のいたるところに存在します。ECSはCB1受容体を使い、迷走神経を通して腸と脳のコミュニケーションをとり、消化機能を制御・調節しています。迷走神経にも、このカンナビノイドを使ったコミュニケーションに影響を与えるCB1受容体が存在しています。
CBDと便秘の関係
CBDで便秘になると言う人もいますが本当でしょうか?便秘はCBDオイルの副作用として確認されているわけではないので、詳しい研究は行われていません。CBDオイルやグミなどが市場に出始めた当初は便秘になりやすいという報告がありましたが、それはCBDが原因というよりもオイルやグミなどの食品に使われている他の成分が原因だと考えられています。
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CBDで便秘を解消できる?
では、CBDオイルで便秘を解消することができるのでしょうか。
CBDが食物繊維や下剤のように直接便秘に働きかけるわけではありませんが、CBDの鎮痛作用と抗炎症作用が、慢性ストレス、不安症や仰うつなどの便秘の原因に対処することで間接的に便秘を緩和することができます。例えば、鎮痛剤の副作用で便秘になった場合、CBDを摂取することで鎮痛剤の量を減らしたりCBDだけに切り替えたりすることができます。CBDは、アナンダミド値を上げることで痛みをコントロールします。アナンダミドは、私たちの体内で作られる内因性カンナビノイドの一種で、損傷した組織の痛みを和らげます。FAAHと呼ばれる脂肪酸がアナンダミドを分解しますが、CBDはFAAHをブロックし、アナンダミドの分解を防ぎ、痛みをコントロールします。またアナンダミドには抗炎症作用もあります。そのため、痙性便秘の症状が緩和できます。過敏性腸症候群(IBS)の症状として痙性便秘がある場合、CBDは便秘だけでなくその他の症状も緩和する働きがあります。
便秘の原因が分からない場合は、CBDを便秘薬として使用する前に医師に相談してください。弛緩性便秘や閉塞性便秘の場合、CBDの摂取により症状を悪化させてしまう可能性があります。しかし、便秘と下痢を交互に経験している場合は、CBDを使用することで症状を緩和できるかもしれません。
CBDが体内の炎症を抑え、内因性カンナビノイド系の活動を調節することで、痔の腫れや痛みを緩和し、規則正しい排便を維持するのに役立ちます。また、便秘の予防的なサプリメントとしても機能する可能性があります。
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過敏性腸症候群(IBS)への効果
上記でも述べたように、CBDはIBSの症状を緩和する可能性があります。IBSは、大腸に影響を及ぼす慢性の胃腸疾患で、具体的な原因はいまだ不明で治療法も見つかっていません。IBSの症状は主に便秘や下痢で、下剤や下痢止めなどで症状を軽減する対処法しかありません。IBSの症状を緩和する処方薬には、下痢やおならなどを含む消化器系の副作用が確認されており、軽い症状から臓器出血などの重篤な副作用を引き起こす場合もあります。北米では、これらの深刻な副作用を避けるために、CBDを使用している人もいます。
CBDが潰瘍性大腸炎やクローン病などの炎症性腸疾患(IBD)の症状を緩和することは、研究で示唆されています。また他の研究では、潰瘍性大腸炎の患者にCBDを投与し、炎症の治療に役立てました。潰瘍性大腸炎だけでなく、クローン病も消化管に炎症を起こすIBDで、クローン病を患う人は不安症やうつ病などの精神疾患を発症しやすいと言われています。2020年に発表された研究では、CBDの神経を落ち着かせる効果がクローン病患者の不安を和らげる可能性があると報告されています。それだけでなく、その研究で使用された通常の治療薬と比較すると、CBDは有害な副作用が無く、より安全であると示唆されています。
便秘の予防・解消方法
下剤やCBD以外にも次のような方法で便秘を予防または解消することが可能です。
- 毎日1.5~2リットルの水また無糖飲料を飲む。
- アルコールやカフェイン入りの飲み物は脱水状態になりやすいので控える。
- 生野菜、果物、全粒粉、豆類、プルーンなどの食物繊維の豊富な食品を毎日20~35グラム食べる。
- 肉類、牛乳、チーズ、加工食品などの食物繊維の少ない食品を控える。
- 週に150分程度の適度な運動(ウォーキング、水泳、サイクリングなど)を心がけ、1日30分を目標に週5回以上行う。
- 便意を感じたら、我慢せず直ぐにトイレを使用する。(長く我慢すればするほど便が硬くなることがあります。)
- 排便するときは、時間に余裕を持ち、筋肉をリラックスさせるようにする。
医師に相談した方が良い場合
症状が治まらない場合や次のような場合は、医師の診断を受けてください。
- 直腸からの出血
- 血便
- 持続的な腹痛
- 腰の痛み
- ガスが溜まっているような感じ
- 嘔吐
- 発熱
- 原因不明の体重減少
- 排便の急激な変化
まとめ
下剤や食物繊維などのように便秘に直接効くことはありませんが、CBDの鎮痛、鎮静、抗炎症作用が間接的に便秘の症状を緩和することが分かりました。特に過敏性腸症候群など、便秘だけでなく、腹痛、吐き気、ガス溜まりなどの症状も緩和できます。有害な副作用がなく安全に使えるため、市販薬や処方薬の代わり、またはそれと併用してCBDオイルを使う人もいます。2018年ごろから注目を集め始めたCBDは、鎮痛、鎮静作用からフェムケアやアンチエイジングまで様々な効能があると言われています。有害な副作用が無いため、普段から手元に置いておくと良いかもしれません。
参考元:cbdclinicals、CFAH、healthline、Marijuana Doctors
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