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Photo by Maksim Chernishev on Unsplash

髪の毛を定期的に染めたり、パーマやストレートパーマを使用したりしていますか?日本では、2000年頃から白髪染めだけでなく、若い世代のカラーリングが定着し、男女ともに茶髪や金髪などが普通になりました。また、1970年頃から始まったストレートパーマも今では日本の製品や技術が海外に輸出されるようになりました。

一方、ヘアケア製品市場で世界一の消費量を誇るアメリカでは、1970年代頃からヘアケア製品に含まれている発がん性物質が注目され、1970年代後半には一部の発がん性物質を製品から排除するなどの対策が取られるようになりました。ところが、2022年の研究では、ストレートパーマに含まれる化学物質が子宮がんに関係しているという結果が報告されました。

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世界のヘアケア市場

売上高を基準に世界のヘアケア市場を探ってみると、消費量世界一のアメリカが市場の規模でもトップの座に君臨しています。しかし、興味深いことに2位には中国が位置し、3位に日本がランクされています。これは、日本人のヘアケア製品への関心が高いことを示しています。

ヘアケア製品には危険な化学物質が含まれている可能性がある

ヘアケア製品は1970年までは、人体に害を及ぼす化学物質が多く含まれていました。しかし、科学技術の進展に伴い、これらの危険な成分に対する関心が高まり、ヘアケア製品メーカーは自主的に有害な化学物質を製品から排除するようになりました。現在でも、一部のヘアケア製品には人体に悪影響を及ぼす可能性があるとする研究結果が存在しますが、これらの研究は結果がばらばらであり、更なる研究が必要とされています。

ヘアケア製品に含まれる成分と子宮がんの関係

アメリカ国立環境衛生科学研究所Che-Jung Chang博士率いる研究チームが、ストレートパーマやその他のヘアケア製品と子宮がんの関係に関する研究結果を発表しました。これまでの研究では、ヘアケア製品が乳がんや卵巣がんなどのホルモン感受性がんのリスクを高める可能性が示されてきましたが、子宮がんとの関係については明らかにされていませんでした。そこで、この研究チームは35歳~74歳の約34000人の女性を対象に、平均11年間の追跡調査を行い、ヘアケア製品の使用と子宮がんの関連性を調べました。その結果、378人の参加者が子宮がんを発症していたことが分かりました。特に、ストレートパーマを1年間に4回以上使用している人と頻繁に使用していない人とを比較すると、使用頻度が高くなるほど子宮がんリスクが高まることが判明しましたが、髪染めやパーマなどの他のヘアケア製品の使用と子宮がんの発症との関連はごくわずかでした。

これまでの研究では、ストレートパーマ液の成分が性ステロイドホルモン値を低下させ、子宮平滑筋種リスクを上昇させ、初潮年齢を早め、乳がんおよび卵巣がんなどのホルモン感受性がんの発症と関連していることが示されていました。そしてこの最新の研究により、子宮がんの発症とも関連があることが明らかになりました。

Photo by Curology on Unsplash

子宮がんと関連があると思われる成分

子宮内膜がん患者の組織サンプルや尿サンプルに含まれるパラベンおよびフタル酸エステルの量が、他の人よりも高いことが判明しました。さらに、低用量のビスフェノールA(BPA)による暴露頻度の増加が子宮内膜がんの発症と進行と関連していることが示されました。また、環状シロキサンも子宮内の腫瘍性反応と関連しており、ジエタノールアミン、金属、ホルムアルデヒドについても発がん性が考えられています。ただし、これらの化学物質が子宮がんの原因となっているかどうかについては、今後の研究で明らかにされる必要があります。

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ヘアケア製品の危険性

ヘアケア製品への暴露が懸念されるのは、私たちの頭皮の化学物質の経皮吸収が、他の部位(例えば腕や手のひら、お腹の皮膚など)に比べて高いことが分かっているからです。ストレートパーマ液は頭皮の病変や火傷の原因となる可能性があり、それにより更なる化学物質が頭皮に浸透しやすくなります。さらに、ストレートパーマ中にドライヤーやヘアアイロンなどで髪を加熱すると、化学物質が放出したり熱分解されたりして、有害化学物質への暴露量が増加する可能性があります。

ヘアケア製品に含まれる有害化学物質

1970年代以前と比べて安全になったと言っても、さまざまな研究で現在のヘアケア製品の危険性を示唆しています。ヘアケア製品に含まれている化学成分の中には、突然変異誘発性や発がん性があるものもあり、DNAに有害な変化や損傷を引き起こし、がん細胞の発生を促進する可能性があります。また、中には内分泌かく乱物質と呼ばれる人間の正常なホルモン値を変化させる化学物質が含まれているものもあり、これらは間接的に乳がんなどのホルモン感受性がんや男性の場合は前立腺がんを引き起こす可能性があります。ヘアケア製品を選ぶときには次のような物質が含まれているものは避けるようにしましょう。

  • ベンゼン:発がん性物質。最近ドライシャンプー製品メーカーがスプレー式のドライシャンプーに米国食品医薬品局(FDA)が許容する医薬品中ベンゼン濃度の60倍近い158ppmものベンゼンが含まれているものがあることが判明したことで自主回収を発表し話題になりました。
  • ホルムアルデヒド:毒性の高い有機化合物。シックハウス症候群の原因となったことで知られています。
  • 重金属:銅、亜鉛、水銀、鉛などの密度が高い重い金属。体内に摂取されると神経障害、がん、腎臓障害、発育障害などの原因となります。
  • パラベンおよびフタル酸エステル:パラベンはホルモン機能を阻害し、がんのリスクを高め、フタル酸エステルは生殖機能に悪影響を与えることで知られています。
  • ビスフェノールA(BPA):ドリンクボトルなどプラスチックに含まれていることが多く、BPAへの暴露は、高血圧、2型糖尿病、心血管疾患、子宮内膜がんの発症と進行に関連している可能性があります。
  • 環状シロキサン:シリコン物質。ヘアスプレーやシャンプー、リンスなどによく使われています。パラベンなどと同様にホルモン機能を阻害する可能性があります。
  • ジエタノールアミン:保湿剤、シャンプー、リンス、日焼け止めクリームなどによく使われています。一部の研究結果では、発がん性物質だとする示唆されていますが、結果はまちまちであり、より詳細な研究が必要とされています。

Photo by Adam Winger on Unsplash

こんな人は注意が必要

研究によれば、上記のような有害化学物質を含むヘアケア製品の使用頻度が高いほど、がんの発症リスクが増加することが分かっています。特に、年に4回以上ストレートパーマや毛染めなどを行っている人は、使用する製品を慎重に選び、リスクを最小限に抑えることが重要です。

北米のNGO団体「Women’s Voices for the Earth」が2014年に行った調査では、ビューティーサロンの従業員が他の職業に比べてがん、先天性欠損症、生殖障害、喘息、免疫疾患など特定の健康問題のリスクが高いことが明らかになりました。これは、換気の悪いサロン内で毎日複数回ストレートパーマや毛染め、パーマネント液などに曝露していることが関係している可能性があります。さらに、他の研究でも、美容師は膀胱がんの発症率が他の人よりも20~30%高いと報告されています。ブラジルで行われたストレートパーマに関する研究では、美容師は他の人に比べてDNA損傷が30%も高いと示唆されています。これらのリスクの増加は、ヘアケア製品に含まれる有毒化学物質を吸入および吸収することが原因の一つと考えられています。

まとめ

ヘアケア製品に関するアメリカの研究結果が子宮がんとの関連を示したことは、北米の美容業界だけでなく世界中の女性に大きな衝撃を与えました。アメリカではヘアケア製品の消費量が世界一となっていますが、製品の安全性については規制が厳しくなったとはいえ、各製品の成分に対する米国政府機関による独自の検査が行われているわけではありません。そのため、本当に有害な物質が含まれていないのか、また安全だとされる範囲内の含有量なのかについては確証がありません。化粧品についてもアメリカは、ヨーロッパ諸国よりも含有化学物質の安全基準が低く、FDA認証済と言われても実際に安全であるかどうかには疑問が残ります。アメリカ産のヘアケア製品を使用する場合は、パラベンやベンゼンなどの有害物質が含まれていないかを確認し、安全性に配慮した製品を選びましょう。

ヘアケア製品は、男女問わず毎日使用するものです。頭皮からの吸収だけでなく、ヘアスプレーなどは吸入されることもありますので、安全性の高い製品を正しく使用することが重要です。

出典:Che-Jung Chang, PhD and others, Use of Straighteners and Other Hair Products and Incident Uterine CancerJNCI: Journal of the National Cancer Institute, Volume 114, Issue 12, December 2022, Pages 1636–1645, https://doi.org/10.1093/jnci/djac165

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