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抗炎症作用、鎮痛効果、リラックス効果、睡眠導入など、多くの効能が謳われ、人気を集めているCBDですが、オイルやベイプだけでなく、最近ではCBD入りの基礎化粧品など美容業界でもさまざまな製品の開発が行われています。先日イスラエルのThe Dead Sea and Arava Science Centerのthe Skin Research Institute所属のGuy Cohen医学博士率いる研究チームがJournal of Cosmetic Dermatology誌に発表した、「In vitro, ex vivo, and clinical evaluation of anti-aging gel containing EPA and CBD (EPAとCBDを配合したアンチエイジングジェルの試験管内および生体内実験の臨床評価)」という研究の結果をご紹介したいと思います。
CBDにはストレス緩和、不安の軽減、不眠の改善、抗酸化・抗炎症作用、アンチエイジングまで様々な効果が期待されています。EU初のCBD上場企業「ヘンプリーバランス(Hemply Balance)」が開発した、スイス産オーガニックヘンプ抽出の高品質CBD製品はこちらから購入できます。
背景
私たちの肌は、内的な要素と外的な要素の両方から影響を受ける組織です。肌の老化は小じわ、張りの減少、乾燥、しみなどの様々な変化をもたらす要因です。これらの外的要因には紫外線、大気汚染、栄養不良、活性酸素種(ROS)、喫煙、日焼けなどがあります。特に紫外線は、顔の肌の老化の主な原因と考えられており、老化現象の約8割を占めています。肌の老化はコラーゲンの破壊、炎症、水分や弾力性の低下などさまざまな変化を引き起こし、しわやしみなどの老化の兆候となります。しかし、肌の老化は皮膚化粧品で軽減することが可能です。
最近の研究では、特にカンナビス・サティバ種由来のカンナビジオール(CBD)には美容上の利点があることが示唆されています。CBDは肌に潤いを与え、活性酸素種(ROS)の生成を減少させ、肌の防御機能を促進することが分かっています。また、抗炎症効果もあり、アトピー性皮膚炎や接触皮膚炎などの症状を改善することが実証されています。
また、オメガ3脂肪酸の一種であるエイコサペンタエン酸(EPA)も美容上や治療上で有益な効果が示されています。EPAは紫外線による炎症を軽減し、炎症によって引き起こされる物質の生成を阻害することが確認されています。また、紫外線による脂質生成を軽減する効果も実証されています。
これらCBDとEPAの有望な効果に基づき、研究者たちは肌の老化に対抗するために、これらの成分を組み合わせた外用ジェルの開発に取り組みました。ジェルの有効性を評価するために、試験管内および生体内実験、さらには臨床実験も行われました。
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材料と方法
この研究では、CBDとEPAが肌の老化を防ぎ、治療に適しているかどうかを評価することを目的にしています。最初に、光老化という一般的な肌のダメージモデルを使って、CBDとEPAがどのように作用するかを試験管(HaCaT細胞)と実際の肌の組織(ヒト皮膚器官培養)で調べました。そして、最適化したジェルを使って、56日間にわたる臨床試験を行いました。
試験管内および生体内実験
この研究では、HaCaT細胞という一種の皮膚細胞の培養および健康な女性から同意を得て腹部手術を受けた方の皮膚サンプルを使用しました。それらの細胞や組織を特殊なランプを使ってUVB放射線にさらし、プラセボ、CBD、EPA、CBDとEPAの混合製剤だけでなくさまざまな治療法や日焼け止め、アミノ安息香酸(PABA)なども使用しました。これらの外用剤は製薬会社によって調製され、CBDやEPAだけでなく、他の天然抽出物も含まれています。
今回の実験では、細胞や組織の生存率、炎症マーカー、コラーゲンやエラスチン(コラーゲン繊維をサポートする弾力に優れた繊維の主成分)などの皮膚成分に対する影響に関する重要データを得ることに成功しました。
臨床評価
倫理ガイドラインに基づいて、45歳から65歳までの合計33人が参加しました。参加者は、私たちが用意したジェルを1日2回顔に塗り、完全に皮膚に吸収されるまでマッサージするように指示されました。その後、皮膚の状態を3D画像で評価し、超音波と特殊画像システムを使って皮膚の水分量や弾力性なども同時に測定しました。さらに、参加者にはアンケート調査も行い、化粧品の改善と製品の有効性に関する意見を聞きました。
結果と議論
最近の研究で、CBDとEPAの両方が皮膚に良い効果があることが示されています。この研究では、CBDとEPAが皮膚の老化を防ぐかどうかを試験管内や生体内で実験し、臨床評価も行いました。試験管内の実験では、CBDが紫外線による炎症を抑えることがわかりました。さらに、EPAを含むとCBDの保護効果が強化され、光老化に関連する2つの主要な炎症物質であるプロスタグランジンE2(PGE2)とインターロイキン-8(IL-8)の分泌が減少しました。これらの発見は、ヒトの皮膚細胞を使った実験でも確認され、CBDとEPAを組み合わせた外用剤が皮膚組織の健康を保ち、サイトカイン値を低下させ、細胞外マトリックス(ECM)が正常に回復することがわかりました。ECMとは細胞と細胞の隙間を埋めるだけでなく、細胞の増殖、分化、形質発現をコントロールする情報を持つすべての組織、臓器中に存在する非細胞性の構成成分のことです。
健康な加齢による皮膚の老化の兆候を持つ参加者を対象とした臨床評価では、しわや肌の弾力性が徐々に改善されることがわかりました。超音波と画像分析によると、老化の兆候が減少していることも確認され、EPAを含んだCBDのジェルを使うと皮膚の水分量や弾力性、張りが改善され、老化を予防する効果があることが裏付けられました。参加者のアンケートによると、ジェル製品への満足度も高いことがわかりました。
追加の臨床試験結果では、ジェルを56日間使用した後、赤い斑点のある範囲や斑点の数が大幅に減少し、肌の水分量と弾力性がそれぞれ31.2%と25.6%増加したことが示されました。さらに、皮膚の老化の程度を反映すると考えられている皮膚下低エコー帯(SLEB)も8.8%減少したことが分かりました。CBDとEPAの含有されたジェル剤は、目元のしわの範囲や体積、小じわの体積の減少とも関連していることが臨床的に証明されました。これらの素晴らしい臨床試験結果は、参加者が示した高い満足度とも関連しています。
CBD製品は、そのさまざまな効能により化粧品業界で注目を集めています。CBDとEPAの組み合わせには、抗炎症特性による強力な相乗効果があります。今回使用したジェル剤の老化防止効果は、炎症反応の軽減とコラーゲン合成の促進と関連していると考えられます。CBDは、アトピー性皮膚炎やにきびなどの皮膚疾患の改善、創傷治癒促進などの薬効についても研究が進んでいます。さらに、CBDとレチノールを組み合わせると加齢に関連するマーカーの改善に効果があることが示唆されています。
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まとめ
今回の研究結果は、新しく開発されたジェル製剤が、年齢による症状を軽減し、老化を防止する効果があることを証明しました。また、このジェルにはCBDとEPAが配合されており、肌の水分量や弾力性を増加させ、さらにしわの形成を防ぐ効果もあることが分かりました。これらの成果は、最新の老化防止や美容に関する研究結果とも関連しています。
上記の研究結果を見ると、CBDのアンチエイジング効果がEPAを配合することで強化されることが分かりました。また、CBDの効能も科学的に証明されたことから、美容業界でのCBD製品の開発がますます進むでしょう。既に複数の企業が積極的にCBD製品の開発に取り組んでおり、将来的には多くの製品が市場に登場することが予想されます。私たち消費者の選択肢が増えることは非常に喜ばしいことです。それまで待つことができないという方は、現在市場に出ているCBDバームやCBDオイルを試してみるのはいかがでしょうか。敏感な顔の肌に塗布する場合は、完全オーガニックで自然成分から作られた経口摂取可能な安全な製品を選びましょう。
出典:Cohen G, Jakus J, Portillo M, Gvirtz R, Ogen-Shtern N, Silberstein E, Ayzenberg T, Rozenblat S. In vitro, ex vivo, and clinical evaluation of anti-aging gel containing EPA and CBD. J Cosmet Dermatol. 2023 Jun 1. doi: 10.1111/jocd.15815. Epub ahead of print. PMID: 37264742.
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