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CBDは1940年に発見されましたが、大きく注目を浴びるようになったのはアメリカのFarm BillとカナダのCannabis Actが施行された2018年です。その当初からCBDの抗炎症効能が謳われてきましたが、あれから5年経とうとしている2023年、現在の研究はどのぐらい進んでいるのでしょうか。最新の研究結果を交えながらCBDの抗炎症作用について調べてみたいと思います。
CBDにはストレス緩和、不安の軽減、不眠の改善、抗酸化・抗炎症作用、アンチエイジングまで様々な効果が期待されています。EU初のCBD上場企業「ヘンプリーバランス(Hemply Balance)」が開発した、スイス産オーガニックヘンプ抽出の高品質CBD製品はこちらから購入できます。
カンナビノイドとは
カンナビノイドはマリファナやヘンプなどの大麻植物に含まれる化学物質の総称です。麻に含まれている主なカンナビノイドはTHC(テトラヒドロカンナビノール)とCBD(カンナビジオール)です。大麻植物に含まれているカンナビノイドの種類は現在確認されているだけでも180を超え、中には最終的に200を軽く超えると考える研究者もいます。各カンナビノイドの特性や人の体に与える影響などの研究はまだ初期段階で、カンナビノイド全ての種類の特性や副作用などが解明されるにはまだまだ時間がかかると考えられます。CBDとして知られるカンナビジオールは、THCに次いで2番目に多く含まれており、大麻植物抽出液の最大40%を占めています
様々なCBDオイルの利点に関しては、こちらの記事をご参照ください。
CBDの合法性
CBD(カンナビジオール)には、脳に影響を与え高揚感や陶酔感など「ハイ」な状態にする向精神作用が無いため、THC(テトラヒドロカンナビノール)のような日本で禁止されている薬物ではありません。欧米では0.2~0.3%までのTHC含有量は産業ヘンプと見なされ、アメリカでは2018年に産業ヘンプの合法化が認められました。他にも、医師によるCBD処方薬は現在Epidiolexというてんかんに効くCBD薬が食品医薬品局(FDA)により認可されています。その他にも合成CBDとTHCの処方薬、nabilone、dronabinolなどがFDAにより認証されており、合成CBDとTHCの混合薬であるSativexは、アメリカでは現在治験中ですが、カナダやヨーロッパでは認可されています。日本では完全に検知不可能なゼロTHC製品のみが厚生労働省の審査・認可を受け、日本に輸入されています。
CBDとは
CBDとはカンナビジオール(Cannnabidiol)の略称で、Cannabis sativaという大麻草に含まれる有効成分の中で2番目に多く含まれている成分です。CBD自体はヘンプとマリファナの両方から抽出できますが、合法製品として市場に出ているのは、米国Farm Billで許可された産業ヘンプから抽出しているCBDです。
記録で残っている最初の大麻草使用例は紀元前2737年の中国で、炎帝神農が大麻草を煮出してお茶にしたと言われています。その後、1940年にアメリカの化学者であるRoger AdamsによってCBD成分が発見、大麻草から分離することに成功しました。彼はその時にTHC(テトラヒドロカンナビノール)も発見しています。大麻草に200種類以上存在していると言われるカンナビノイドの1つですが、THCのように「ハイ」な状態を引き起こす向精神作用はありません。また、世界保健機関(WHO)の報告によると、「CBDは人間に対する使用において、乱用や依存の可能性を示す効果は出ておらず、現在までのところ純粋なCBDの使用に関連する公衆衛生問題を裏付ける証拠となるものは何一つない」とあります。
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CBDの効能
CBDは抗炎症作用以外にも次のような効能が現在までに行われた研究で示唆されています。
- 小児てんかん:ドラベ症候群やレノックス・ガストー症候群などの従来の抗てんかん薬に反応しない小児てんかんに対して発作の回数を減らし、発作を完全に止める治療例が発表されています。
- 不安:研究および臨床試験でCBDが不安を軽減すると報告されています。
- 不眠症:CBDには入眠と睡眠維持の両方に役立つと研究で示唆されています。
- 慢性疼痛:CBDが痛みのコントロールに役立つと示唆されていますが、人間を対象にした更なる研究が必要です。
- 中毒:人を対象にしたいくつかの研究によると、特定の条件下でタバコやヘロインに対する渇望や中毒症状を軽減する可能性が示唆されています。また、動物実験では、タバコやヘロインだけでなく、アルコール、大麻、アヘン、そのほかの刺激物に対する渇望を緩和するのに役立つと報告されています。
- ガン:CBDは、吐き気、嘔吐、痛みなどガンに関連する症状やガン治療による副作用を緩和するのに役立つ可能性が示唆されています。
- 高血圧:いくつかの研究で高血圧を下げる作用を含む、心臓と循環器系に対する効能が示唆されています。
- 精神病:CBDは精神病の症状を軽減し、統合失調症や他の精神疾患者の助けとなる可能性が報告されています。
CBDにはストレス緩和、不安の軽減、不眠の改善、抗酸化・抗炎症作用、アンチエイジングまで様々な効果が期待されています。EU初のCBD上場企業「ヘンプリーバランス(Hemply Balance)」が開発した、スイス産オーガニックヘンプ抽出の高品質CBD製品はこちらから購入できます。
CBDの抗炎症作用
上記のような様々な効能が謳われているCBDですが、抗炎症作用に関しては既に複数の研究が行われています。
2016年に行われた研究では、関節の炎症を起こしたマウスに対するCBDの効果を調べたところ、大きな副作用もなく、局所的なCBDジェルで間接の腫れと痛みを軽減したことが分かりました。
2017年のレビューでは、CBDの抗炎症作用が、アルツハイマー病、多発性硬化症、一般的な痛み、炎症性疾患、炎症性腸疾患、循環器系疾患などの症状緩和に役立つ可能性を示唆しました。
2020年のレビューは、CBDの特定の分子構造により抗酸化作用をもたらすと示唆し、そのため、酸化ストレスに起因する症状に対して、抗炎症効果を発揮する可能性を報告しています。
また、リュウマチに対するCBDの抗炎症作用を調査した2020年の研究では、関節炎を含むいくつかの炎症性疾患において抗炎症作用が実証されているのに加えて、抗関節炎活性を有し、炎症個所にある滑膜線維芽細胞を標的として関節炎を改善・緩和する可能性が示唆されました。
直近では2021年に発表されたレビューで、これはカンナビノイドの炎症誘発性サイトカインおよび抗炎症性サイトカインに対するCBDの作用を調べたものです。このレビューではCBDだけでなく、CBG、THC、CBD+THCの組み合わせの4種類を調べています。その結果、THC単独では炎症誘発性サイトカインにも抗炎症性サイトカインにも作用が見られなかったのに対して、CBD、CBG、CBD+THCの3種類は、炎症誘発性サイトカインを減少させて抗炎症性サイトカインを増加させるという抗炎症作用を発揮したことが分かりました。
米国関節炎財団が関節炎患者を対象に行った独自の世論調査では、29%が現在もCBDを使用していると回答し、回答者の80%が現在も使用、過去に使用したことがある、使用を検討していると答えました。また、使用者の多くが身体機能、睡眠、健康状態の改善を報告しています。
CBDの抗炎症作用に対する期待
CBDの抗炎症作用に対して多くの研究が引き続き行われているのは、その作用に対する大きな期待の表れだと考えられます。炎症は、肥満、糖尿病、慢性疼痛、関節炎、自己免疫疾患、ガン、心臓病、喘息、アルツハイマー病など数多くの慢性疾患を引き起こします。CBDでこれらの炎症を抑えることができれば、様々な治療に役立つ可能性があります。
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CBDの副作用
CBDには次のような副作用が報告されています。
- 口渇
- 下痢
- 食欲減退
- 眠気
- 倦怠感
- 血圧を下げる
- 思考または動作の鈍化
- ふらつき
- 抗血栓薬などの特定の薬との相互作用
まとめ
抗酸化、鎮痛、鎮静、不安解消、不眠解消、抗精神病、中毒症状緩和、降血圧など様々な効能が謳われているCBDですが、その中でも研究が進められ科学的に証明され始めているのがCBDの抗炎症作用です。もちろん、どのような症状・病気にどのぐらいの効果があるのか、それに対する適切な摂取方法や摂取量などの詳細が判明するにはまだまだ時間がかかるでしょう。しかし、現時点で発表されている研究結果を見る限り期待してもよさそうです。特に炎症は様々な疾患の原因と言われているので、早く研究が進んで、小児てんかん薬のEpidiolexのように効果的なCBD薬が開発されると良いと思います。CBDは副作用がマイルドなことでも知られているので、気になる人は一度試してみてはいかがでしょうか。また、特に症状が出ていなくても、CBDのリラックス作用で体内の炎症リスクを下げることが可能です。また、CBDを常用すれば、炎症が要因となる慢性疾患の予防にも役立つかもしれません。
参考元:Arthritis Foundation、David Perlmutter MD、Harvard Medical School Health Publishing、healthline、Mayo Clinic、Medical News Today
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