Photo by Robina Weermeijer on Unsplash
米国医師会が最近発表した研究によると、医療用大麻の使用は1年間にわたって作業記憶、報酬処理、抑制制御といった認知機能に大きな影響を与えないことが明らかになりました。この研究では、ボストン地域の57人の医療大麻患者を対象に、機能的MRIで脳活動のモニタリングを行いました。1年間の大麻使用後も脳活動や認知能力に大きな変化が見られなかったため、痛みや不安などの治療目的で軽度から中等度の大麻を使用しても、脳の健康に長期的な影響をほとんど与えないと示唆されています。
この研究結果は、医療用大麻を使用する患者にとって安心材料となりますが、特に高用量や若年層でのさらなる研究が必要であると研究者は指摘しています。今回の発見は、大麻が脳に悪影響を与えるという長年の認識と矛盾しており、他の研究でも、医療用大麻が認知機能にほとんど影響を与えない可能性が示されています。たとえば、がん患者の中には、大麻使用により痛みが軽減し、思考が明瞭になると報告する人もいました。また、別の研究では、大麻使用が精神病のリスク増加とは関連していないことが判明しました。