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Photo by Mehrpouya H on Unsplash

「ズキンズキン」「ガンガン」と脈打つように頭の片側、両側、または後頭部が激しく痛むことはありませんか。特に光や音に敏感になっていて、ひどい時には目も開けられないほど、日中は外出できないほど痛むこともあります。これは片頭痛と呼ばれる頭痛の一種で、男性よりも女性に多い症状です。世界では10億人以上の人々が片頭痛で悩んでおり、世界的に2番目に多い健康障害となっています。日本では、約840万人が片頭痛に苦しみ、頭痛の症状を持つ人の約8.4%を占めると言われています。その多くは10~50歳の女性のようです。世界中で多くの人を悩ませる片頭痛ですが、大麻植物から抽出されるカンナビノイドが片頭痛薬として役立つ可能性があるという研究レビューが米国アリゾナ大学のBabasola O. Okusanya博士率いる研究チームによって発表されました。

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片頭痛とは

頭痛そのものが病気である頭痛(一次性頭痛)障害であり、吐き気や嘔吐、羞明(光が眩しく不快、苦痛に感じる状態)、音恐怖症などの症状を特徴とします。世界的に片頭痛は一般的な疾患で、世界で10億人、アメリカ国内には3700万人が罹患していると言われており、男性の有病率は9.7%ですが、女性は20.7%にもなります。片頭痛という名の通り、頭の片側だけが脈打つようにズキズキと痛みますが、両側や後頭部が痛む人もいます。前兆なく痛みが現れる人もいますが、前兆を伴う片頭痛は、視覚(目の前がチカチカ)、感覚(皮膚がチクチク)、言語(しゃべりにくい)、運動(手足の脱力)、めまい、耳鳴りなど脳の機能障害による予兆があり、頭痛の20~30分前に起こることがあります。頭痛を感じる日が一か月間で15日未満は突発性片頭痛、15日以上は慢性片頭痛と考えられています。慢性頭痛は社会での人間関係や仕事に悪影響を及ぼし、家族にも苦痛を与える可能性があります。

片頭痛の原因

さまざまな研究が行われているにも関わらず、片頭痛の決定的な原因の特定には至っていません。しかし、研究者たちは片頭痛が神経信号や脳内の化学物質や血管に影響を与える「異常な」脳活動によるものだと考えています。

片頭痛の治療方法

従来の治療法には、パラセタモール、非ステロイド性抗炎症薬(NSAID)、制吐薬、セロトニン受容体作動薬などがありますが、どれも効果は患者個人によって異なるだけでなく有害な副作用があるため使用期間が制限されています。慢性片頭痛を軽減するために末梢神経を減圧する手術もありますが、片頭痛が治ったという人は手術を受けた人の中で47%しかいません。

Photo by Len Mora on Unsplash

カンナビノイドとは

ヘンプやマリファナの総称である大麻植物(カンナビス)は、何世紀にもわたって特定の病気治療に使われてきました。大麻植物には現在確認されているだけで144種類以上のカンナビノイドが含まれており、それぞれが独自の効能を持つ天然化合物です。これらの化合物の中で最も知られているのはテトラヒドロカンナビノール(Δ9-THC)カンナビジオール(CBD)で、Δ9-THCには精神活性特性がありますが、CBDにはそのような作用はなく、その上鎮静作用があるため潜在的な医学療法としての研究が進められています。

医療大麻の使用で片頭痛が軽減したという患者からの報告により、片頭痛に対する医療大麻使用に関心が高まっています。ドイツ、オーストリア、スイスにおける大麻の医療使用に関する調査では、片頭痛患者の10.2%が大麻使用を自己申告しました。また、別の研究では、対象者の35%が頭痛や片頭痛のために医療大麻を使用していると報告しています。米国のアリゾナ州では、医療大麻許可を得ている患者の94%が片頭痛を含む慢性疼痛を軽減するために医療大麻を使用しています。

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医療大麻の使用リスク

確認された副作用のほとんどが軽度のものですが、経口カンナビノイド製品を使用した患者の43.75%に副作用が発生しました。また、使用期間が長くなればなるほど大麻成分への耐性が生じるため、使用量の大幅な増加が確認されました。医療大麻使用のリスクとして懸念されているのは、長期使用による医療大麻成分への耐性だけでなく、高用量や長期使用が原因となる頭痛や脳血管収縮症候群の可能性です。さらに、摂取量が多すぎると、神経炎症や鎮痛効果の低下を引き起こす可能性があります。

Photo by Diyahna Lewis on Unsplash

カンナビノイドの片頭痛に対する効果

5つの研究データを元に調べたところ、医療大麻使用前と使用後を比較すると30日間の片頭痛の日数や発症の回数が減少したほか、対象者の約11%が片頭痛の解消を報告しました。医療大麻を6か月間使用することで、片頭痛の発作に伴う吐き気と嘔吐を大幅に軽減し、急性期薬の摂取量と急性期薬使用日数が減少しました。また、カンナビノイド製品の方が他の片頭痛薬よりも片頭痛を軽減し、重度の痛みが治まったあとも持続的な効果で痛みをより軽減したと報告されています。

従来の薬での治療で効果がでずに医療大麻に切り替えたケースでは、月に20日間以上あった片頭痛の頻度が1日以下に減少しました。また、Δ9-THCの合法製剤であるドロナビノールを使用したケースでは、痛みの強度が10/10から2/10レベルに減少し、その効果は3年間持続しました。653人を対象とした研究では、医療大麻を使用した患者のうち男性87.3%、女性88.3%で片頭痛の重症度が軽減しました。別の研究では、患者の約40%が医療大麻で片頭痛が解消したと報告しました。

まとめ

今回のレビューでは、成人の片頭痛治療に対して医療大麻が効果的だとするエビデンスがいくつか明らかになりました。ただし、効果的で安全な投与量やカンナビノイド成分を決めるには、さらなる研究が必要です。低用量のカンナビノイドでは効果が出ない可能性があり、その一方で、高用量のカンナビノイドは神経炎症、耐性、および鎮痛効果の低下を引き起こす可能があるため、片頭痛の治療に最も適した用量を決定する必要があります。また、向精神作用のあるTHC成分を排除して同様の効果が現れるのか、法的規制を受けることなく研究と治療の両方に道を開くためにCBDのみ、またはTHCを取り除いたカンナビノイド成分で治療法を研究・検討する必要があると研究者たちは言及しています。

CBDを含むカンナビノイドの鎮痛作用は広く知られていますが、コントロールが難しいと言われる片頭痛にも効果があることが分かりました。従来の薬よりも有害な副作用がなく、世界保健機関(WHO)が安全だと言うCBDは、片頭痛で悩む人々の救世主となりそうです。今すぐCBDを試してみたいという方は、CBDのみを使用したアイソレート製品ではなく、CBD以外のカンナビノイドやテルペンを含んでいるブロードスペクトラム製品を使用しましょう。今回の研究でも、CBDだけでなく全てのカンナビノイドが含まれている薬用大麻を使用していることから、複数のカンナビノイドの相乗効果(アントラージュ効果)が期待できるブロードスペクトラムCBD製品が良いと思われます。完全オーガニックで安全な信頼できる製品を選びましょう。

出典:Okusanya BO, Lott BE, Ehiri J, McClelland J and Rosales C (2022) Medical Cannabis for the Treatment of Migraine in Adults: A Review of the Evidence. Front. Neurol. 13:871187. doi: 10.3389/fneur.2022.871187

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