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Photo by Natracare on Unsplash

世界を未曾有の恐怖に陥れた新型コロナウイルスとその蔓延を最低限に抑えるために行われたパンデミック規制は、私たち人類に大きな影響を与えました。最近ではほとんどの国が規制を解除するなど徐々に人々はパンデミック前の生活に戻りつつあります。パンデミック中は、SNSやブログなどで女性の生理に様々な変化が起きていると話題になっていましたが、コロナウイルスが人の健康や生活に及ぼす影響は研究されていても女性の生理に対する影響を対象とした研究は行われていませんでした。しかし、先日アメリカのピッツバーグ大学がパンデミックの月経に対する影響を調べた新たな研究結果を発表しました。今日は、その研究結果に基づいて、パンデミックがどのように私たち女性の生理に影響を与えたのか調べてみたいと思います。

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月経周期とは

身体が妊娠準備をするために毎月経験する一連の身体的変化のことを意味します。毎月、卵巣の1つから卵子が排出され、これを排卵と言います。この時期のホルモン変化により、子宮は妊娠準備を始めます。排卵された卵子が受精しなければ、子宮内膜が膣壁から剥がれ落ち、生理として体外へ排出されます。

典型的な月経とは

月経周期自体は人それぞれです。生理の出血は21~35日おきに起こり、2~7日間続きます。初潮から数年は、月経周期が長い人が多く、年齢とともに周期は短くなり、より規則的になる傾向があります。月経周期が規則的な人もいれば、不規則になりがちな人もいます。「典型的」な生理というのは、その人にとって典型的であるという意味です

自分にとって「典型的」であっても、様々な要因が影響して月経周期に変化をもたらす可能性があります。例えば、避妊薬、妊娠、多嚢胞性卵巣症候群、子宮筋腫、摂食障害などは月経周期に大きな影響を与えます。次のような症状がある人は専門医に相談しましょう。

  • 生理が1か月以上ない、または完全に止まってしまった。
  • 毎月生理が不規則。
  • 出血が7日間以上続く。
  • 生理の間隔が21日未満、または35日以上ある。
  • 生理と生理の間に出血がある(不正出血)。

Photo by Kayla Speid on Unsplash

COVID-19パンデミック

COVID-19パンデミックまたはコロナウイルス・パンデミックは、2019年から始まった重症急性呼吸器症候群コロナウイルス2(SARS-CoV-2)による世界的大流行を意味します。ウイルスはアジアから世界中へと広がり、世界保健機関(WHO)は、2020年1月30日に公衆衛生緊急事態を宣言し、3月11日に世界的パンデミックを宣言しました。同年12月にワクチンの認証・配布が始まるまで多くの患者が死亡し、世界史上最悪の死者数となりました。ウイルスの蔓延を最低限に抑えるために各国は国境を閉鎖し、ウイルス感染が確認された地域を封鎖しました。そのため、大恐慌以来最悪の世界的不況、深刻な社会的および経済的混乱が引き起こされ、人類にとって大きなストレスの原因となりました。教育機関が閉鎖されたり、多くの仕事がリモートになったりと生活環境が大きく変化しただけでなく、パンデミック閉鎖中は保育園などに子供を預けられなくなったエッセンシャルワーカーにとっては重大な負担がかかることになりました。

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ピッツバーグ大学が発表した最新研究

今回American Journal of Obstetrics & Gynecology(米国産科婦人科ジャーナル)に発表されたピッツバーグ大学が行った研究では、パンデミック中に多くの女性が経験した育児や家事の負担、パンデミック閉鎖による失業などで引き起こされた高レベルのストレスがどのように女性の月経周期に影響を及ぼしたかを調べました。研究は、非ホルモン性避妊薬を使用している18歳から45歳までの354人の米国成人女性を対象として2020年3月から2021年5月までの間、パンデミック関連のストレスに関する質問に回答してもらう形でデータを収集しました。そのデータをCOVID-19 Pandemic-related Perceived Stress Scale(Covid-19パンデミック関連の知覚されたストレス尺度)で評価し、低ストレスと高ストレスとに分類し、自己申告された月経の詳細は、周期の長さ、出血期間、出血量の変化、生理と生理の間に起こった出血(不正出血)の頻度などの詳細を特定し、ストレスのレベルと生理の状態を比較しました。

研究結果

研究の結果で、調査対象の女性の半数以上が、月経周期の長さ、出血期間の長さ、出血量、そして生理と生理の間の出血(不正出血)の頻度に変化があったと報告しました。対象女性の12%が4つすべての項目で変化を経験し、パンデミックによる高レベルのストレスと生理の変化に主立った関連性があることが分かりました。その中でも、若い女性や精神疾患の診断を受けているまたは受けたことのある女性は、パンデミックにより高いストレスを感じたり、月経周期に変化が現れやすいことが示唆されました。この研究結果から、パンデミックが女性の生理に何らかの影響を与え、周期や出血量などに変化を与えたことが判明しました。

パンデミックストレスの影響

ノースウェスタン大学の研究チームが2020年に同じような調査を210人の女性を対象に行いました。対象となった女性が、各人種や多様性を代表できる範囲から選ばれなかったために、理論を裏付ける研究結果として発表することはできませんでした。しかし、2020年の調査でも今回のピッツバーグ大学の研究結果と同様の結果が出ているだけでなく、パンデミックが女性のストレス値を悪化させていることが分かりました。ストレスは、様々な形で女性の生理に影響を与えます。これは、ストレスホルモンであるコルチゾールが月経周期に影響を与える生殖ホルモンであるエストロゲンとプロゲステロンの生成に影響を与えるためです。それだけでなく、ストレスに関連した要因である、栄養不足、体重増加、体重減少、睡眠不足なども関係しています。

Photo by David Veksler on Unsplash

パンデミックによりストレスが悪化し、生理に影響を及ぼしているという結果を受けて、エール大学の産科婦人学科の助教授は、月経の不規則な周期は女性の生殖能力と精神的健康に悪影響を与える可能性があるため、これは憂慮すべきことだと警鐘を鳴らします。また、ストレスだけでなく、生理の変化は甲状腺疾患、ホルモンの変化、ガン、妊娠、感染症などの兆候である可能性もあります。また、ピッツバーグ大学の研究者によると、月経周期の不順が長期間続く場合は、より深刻な変化の兆候かもしれないと言います。慢性的にストレス過多の状態にある女性は、時間が経つとともにコルチゾールのレベルが高くなり、それは生理に影響するだけでなく、炎症、自己免疫疾患、心臓病、高血圧、またはその他の慢性疾患のリスクが高まる可能性があると示唆しています。

被験者の中には、パンデミックストレスにより46歳という年齢にもかかわらず、閉経初期の症状である短い月経周期、重度の顔面紅潮、不眠などの症状が出始めたため、医師の診察を受けましたが閉経には「早すぎる」と言われホルモン治療を処方してくれなかったと言います。また、別の被験者は、生理が重くなり、月経周期が短くなったり、生理が1か月以上来なかったり、生理痛が酷くなったと報告しました。月経周期が通常に戻った今でも、パンデミック前と比べて生理痛が酷く、仕事を休まないといけない日があると言います。

英国の国際疫学ジャーナル(International Journal of Epidemiology)に発表された最近の研究で、ほとんどの大規模なCovid-19の研究に女性の生理に関する項目が含まれていないことが明らかになりました。この研究の筆頭著者は、パンデミックストレスが女性の生理に持続的な影響を与えるかどうかを調べる必要があると言います。また、月経周期がどのようにコントロールされているかについて現在明らかになっていることから考えると、これらの変化は一時的で、長期的な健康や生殖能力とは無関係である可能性が高いと考えられるが、私たち科学者がそれを科学的に証明し、世界の女性を安心させることが重要だと述べています。

まとめ

最近徐々に通常の生活に戻りつつあると言われますが、私たちの生活そのものを大きく変えることになったコロナウイルスパンデミックは、私たち女性に多大なストレスを与え、その高ストレスにより多くの女性がパンデミック中に月経周期の変化を経験していることが最新研究で明らかになりました。ストレスだけでなく、生理不順は生殖能力と精神的健康に影響し、それが慢性的になるとより深刻な炎症、自己免疫疾患、心臓病、高血圧などの慢性疾患につながる可能性があります。「最近、生理不順になりがち」「生理痛が酷くなった」など普段ならそのうち元に戻るだろうと思って放置している状態でも、状態を書き留めておくなど自分の月経周期の変化に注意し、長期間続いたり状況が悪化する場合は、専門医に診てもらいましょう。また、ストレスが良くないことは分かっていますので、普段からヨガ瞑想エクササイズ、アロマやCBDオイルなどを使ってストレス軽減を心がけてください。最近では、フェムケア(膣ケア)が注目され、様々な製品やサービスが市場に出回るようになってきました。リラックス効果のあるフェムケア製品などでデリケートゾーンをケアしてあげることも大切です。

参考元:Everyday HealthMayo ClinicOxford University PressThe Washington PostUniversity of Pittsburgh School of Medicine

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