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膣ケア(フェムケア)が最近注目を浴びるようになり、それにつれて私たち女性の性器や月経、ホルモンバランスなど女性の体に特化したケアやケア製品に興味を持つ方が増えています。今日は、毎月付き合わないといけない私たちの月経と生理用品、知っているようで知らない正しい使い方などをご紹介したいと思います。
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月経衛生とは
「月経衛生(Menstrual Hygiene)」という言葉を聞いたことはありませんか?言葉の通り、生理中の性器の衛生管理を意味します。生理中の膣ケアには次のような方法があります。
生理用品の使用:ナプキン、タンポン、カップなどの生理用品は、経血を吸収し、日常生活を快適に送れるようにします。
性器の洗浄:清潔なぬるま湯でやさしく洗いましょう。膣やその周辺では石鹸を使わない方が良いとされています。どうしても石鹸を使用したい場合は、無香料で敏感肌用の石鹸を使いましょう。指または柔らかい布で内またや外陰部についた乾いた血液を洗い流します。皮膚についた乾いた血液は、陰毛や皮膚の引きつれを起こし、外陰部を刺激し不快感の原因となります。必ず前から後ろ方向へ洗ったり拭いたりすることが重要です。
ゆったりとして着心地の良い服:生理中は体に水分がたまりやすく、お腹が張ることがあります。ゆったりとした服を着ると膨満感を和らげることができますが、生理中にぴったりとしたきつい服を着ると、生理痛や不快感を悪化させる可能性があります。
上記の膣ケアを念頭に置いて、生理中の体調を整えましょう。
月経衛生の大切さ
私たちのデリケートゾーンである膣と外陰部は非常に敏感なので、自分自身を大切にし、生理中の衛生管理をしっかり行うことで、生理中の快適さと健康を維持することが可能になります。また、適切な生理用品は、衣類や座る椅子や場所が汚れるのを防ぐだけでなく、衛生状態を良好に保ち、一日を快適に過ごし、私たちに自信を与える手助けをします。
生理中の衛生状態が悪いとどうなるの?
月経衛生が良好であれば、毎日を快適に過ごし、健康も維持できます。しかし、月経衛生が適切に保たれていないと次のような危険性があります。
尿路感染症:古い月経血の中で微生物が増殖し、外陰部、膣、尿道に炎症を引き起こし、尿路感染症になる可能性があります。経血の吸収に再利用可能な布などを使用している場合は、必ず適切に洗ってきれいにすることが大切です。パッドやタンポンは定期的に交換し、必要に応じて外陰部をぬるま湯でやさしく洗います。
デリケートゾーンの発疹:古い経血が乾燥して敏感な部分に付着すると、性器に発疹ができ、かゆみ、腫れ、痛みなどの症状が出る場合があります。
性器感染症:イースト菌感染症などの性器感染症を防ぐには、衛生状態を良くすることが重要です。感染症を治療せずに放っておくと膣内を伝って子宮頸部にダメージを与える可能性があります。
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生理用品
では、どのような生理用品があるのか見てみましょう。生理用品には数種類あり、1種類だけを使っている人もいますし、数種類を組み合わせて使用している人もいます。自分のライフスタイルや好みに合った生理用品を選ぶときは、恐れずに異なる種類の製品を試してみましょう。自分の月経周期が分かっていれば、前もって計画を立て、自分にあった生理用品を見つけることができるでしょう。
ナプキン
生理用ナプキンは、恐らく最も一般的に使用されている製品で、軽い日などに最適です。欧米では生理の始まりと終わり時期、そして寝る時に使用する人が多いようです。様々なサイズがあるので、生理の段階に合わせたサイズを使用しましょう。ナプキンの裏側は粘着テープが付いていて、伸縮性のある羽が付いている製品もあります。吸収面が上になるように粘着テープ面を下着に貼り付けます。ほとんどの製品に高吸収技術が使われていますが、中には敏感肌を刺激するプラスチックを使用した製品もありますので注意しましょう。生理用ナプキンを使用する場合は、経血の量にもよりますが4~6時間毎に交換してください。ほとんどのナプキンがタンポンと同様に使い捨てですが、中には洗える布製ナプキンもあります。環境にやさしく経済的なので注目されています。
タンポン
タンポンは、コットンをベースにした円筒状の製品です(ヨーロッパでは三角のテント型の製品もあります)。引き出す時に使用する紐が垂れ下がるように丸くなった頭を先にして膣内に挿入しますが、挿入しやすいようにアプリケーターのついた製品もあります。ナプキンと同様に様々なサイズがありますので、月経の段階に応じたサイズを選びましょう。膣内に流れ出てきた月経血を吸収し、交換時は、紐をひっぱりタンポンを膣から引き出します。タンポンは1920年代に発明され、タンポンのおかげで生理中もアクティブに活動できるようになりました。経血量の多い日は、漏れを防ぐためにタンポンとナプキンや生理用下着を併用する人もいます。
タンポンは必ず定期的に交換しなければなりません。タンポンを長時間膣内に放置していると、細菌の毒素が引き起こす毒素性ショック症候群(TSS – Toxic Shock Syndrome)につながる可能性があります。就寝中は使用を避け、できれば最長でも4時間おきに交換するように心がけます。製品によっては8時間まで使用できるものもありますが、タンポンの長時間装着は止めるようにしましょう。
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月経カップ
月経カップは、シリコンをベースにした柔らかいカップ型の製品です。つまんで閉じて膣に挿入します。経血を吸収するタンポンとは異なり、経血が膣口へ到達する前にカップ内に収まるようにします。タンポンよりも多くの経血が入り、毒素性ショック症候群の心配もありません。カップの開いている側が子宮頚管に向くように膣に挿入し、経血量によりますが少なくとも10~12時間おきに取り外します。トイレに経血を捨て、きれいに洗ったら再びカップを挿入します。タンポンやほとんどのナプキンは使い捨てですが、カップはメーカーによって数回使用できるため環境にやさしい製品です。
子宮内避妊器具(IUD)を使用している場合は、月経カップを使用しないでください。月経カップを使用すると、避妊器具の位置がずれる恐れがあります。
タンポンやカップは、中で紛失することはありません。膣の筋肉がタンポンやカップをしっかりとその位置に固定してくれます。また、適切に挿入されていると、タンポンやカップが入っているという違和感を感じることなく、水泳や他のスポーツやアクティビティも漏れを気にすることなく楽しむことができます。ただ、タンポンやカップを挿入していることを忘れて、新たなタンポンやカップを挿入したりセックスしたりすると最初に挿入していたタンポンやカップが奥に押し込まれて引き出せなくなることがあるので注意が必要です。
生理用下着
生理用下着は、見た目は普通の下着と同じですが、タンポン、ナプキン、カップなどを使用せずに、経血を吸収して保持する技術で作られています。生理用下着は、股の部分に極薄の素材が重なっています。その層は、吸湿性、消臭性、血液吸収性、防漏性の高い素材で出来ています。使用済の下着は、水洗いした後洗濯機で洗い、干して乾かします。
パンティーライナー
パンティーライナーは、日本ではおりものシートとも呼ばれ、ナプキンと形は似ていますが、ナプキンよりもかなり薄く、かさばらないので経血量の少ない日やおりものの多い日に最適です。ナプキンと同様に粘着テープ側を下着に貼り付けて、経血を吸収します。
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その他
上記以外にも、次のような製品を生理中に使用する人もいます。
カミソリやトリマー:経血が陰毛に付着して、皮膚がひきつれたりすることがあります。陰毛の一部をトリマーで短く切ったり、カミソリで剃ったりすることで、過度に経血が付着することを防ぎます。
インティメイトウォッシュ:生理は膣のpHバランスを変え、痛みや腫れを引き起こし、イースト菌感染のリスクを高める可能性があります。イースト菌に感染しやすい人は、pHのバランスを整える作用のあるインティメイトウォッシュやインティメイトオイルなどを試してみましょう。
ウェットティッシュ:低刺激の赤ちゃん用からpHバランス成分入りの生理用ティッシュまで、様々な種類のウェットティッシュがあります。外出時や経血量が多いときなどに、手軽にきれいにすることができます。
これらの製品は、生理中の不快感を和らげる作用があるため、毎月のケアに加えてみてはいかがでしょうか。
注意
- ナプキンやタンポンなど生理用品で香料が入っているものは使用しないようにしてください。香料は、敏感なデリケートゾーンの皮膚を刺激し、炎症の原因になったり、感染症のリスクに繋がったりすることがあります。
- 経血の多い日は、どの生理用品であっても出来る限り頻繁に取り換えることを心がけてください。
- タンポンやカップの挿入に痛みを感じて上手く挿入できない人は、潤滑剤を少し先端に付けてもかまいませんが、それでも痛くて挿入できない場合は、専門医や看護師などの専門家に相談しましょう。
まとめ
月経は、卵子と古くなった卵子のためのベッドを掃除するというだけでなく、ホルモンのバランスに影響を与えたり、精神的にも身体的にも様々な影響を与えます。妊娠、体調不良やストレス過多、栄養失調などで生理が止まってしまわない限り、閉経まで私たちはほぼ毎月、月経と付き合わなければなりません。そのため、少しでも快適に月経を過ごせるようにしたいと思うのはごく自然なことです。最近ではフェムケアなどが注目を集めていることもあり、様々な生理用品が開発されています。アクティブに過ごしたい人にはタンポンやカップ、自分の膣内に挿入するのは不安という人にはナプキンや生理用下着などライフスタイルや好みに合わせて異なる生理用品を組み合わせるとより快適に過ごすことができるでしょう。また、生理中にデリケートゾーンを清潔に保つために頻繁に洗ったり、インティメイトオイルやウォッシュを使って敏感な部分を保護したりすることも忘れてはいけません。生理の兆候があるだけで気が滅入ってしまうという人も少なくないはず。いろいろな製品を試して、自分が一番快適に過ごせるものを見つけてください。
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参考元:Flo Health、Planned Parenthood
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