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Photo by CRYSTALWEED cannabis on Unsplash

大麻が合法となっているカナダには数多くのカナビス専門店があり、見た目や店内もファッションブランドのお店かと思うほど洗練されていて女性が一人でも気軽に店内へ足を運べるようになっている店が多くあります。どのお店も外から中は覗けないようになっているため、顧客のプライバシーが守られるように配慮されていて、様々な症状や疾患を抱える人や初めてカナビスを試したいけどどれから始めれば良いのか分からないなどと言った顧客の質問に答えるために、専門家による無料相談を設けているところもあります。カナビスを使った医療を推進している医師が勧めるお店で顧客にアドバイスをしている専門家と先日話す機会があり、その時に今カナビスのコミュニティを賑わせているのはTHCAだと教えてもらいました。今日は、THCAとは何なのか、どんな効果があるのかなど、THCAについてお話したいと思います。

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カンナビノイドとは

カンナビノイドはマリファナやヘンプなどの大麻植物に含まれる化学物質の総称です。麻に含まれている主なカンナビノイドはTHC(テトラヒドロカンナビノール)とCBD(カンナビジオール)です。大麻植物に含まれているカンナビノイドの種類は現在確認されているだけでも100を超え、中には最終的に200を超えると考える研究者もいます。各カンナビノイドの特性や人の体に与える影響などの研究はまだ初期段階で、カンナビノイド全ての種類の特性や副作用などが解明されるにはまだまだ時間がかかると考えられます。

CBDとして知られるカンナビジオールは、THCに次いで2番目に多く含まれており、大麻植物抽出液の最大40%を占めています。脳に影響を及ぼし高揚感や陶酔感などのいわゆる「ハイ」な状態にするTHCとは異なり、CBDにはそのような向精神作用がありません。CBDには、不安解消、痛み緩和、心臓と脳の健康改善など多くの利点があります。また、向精神作用がないため、CBD製品は日本を含む多くの国で認可および販売されています。日本では、THC成分が全く検知されないゼロTHC製品のみが審査・認可を受けて販売されています。

様々なCBDオイルの利点に関しては、こちらの記事をご参照ください。

THCとは

THC(テトラヒドロカンナビノール)又はΔ9-THC(デルタ9-テトラヒドロカンナビノール)は、大麻植物に含まれる化学物質で、違法薬物であるマリファナ特有の向精神作用のほとんどに関係しています。私たちの体内にあるカンナビノイド受容体は、思考、記憶、喜び、協調、時間知覚に関連する脳の特定領域に集中して存在しています。THCはこれらの受容体に付着し、受容体を活性化し、人の記憶、喜び、身体の動き、思考、集中力、協調性、感覚、時間知覚に影響を与えます。多幸感、陶酔感、幻覚作用を引き起こす向精神成分で動悸、記憶障害、不安症などの副作用がありますが、特に中毒性と若いころからの長期使用による統合失調症などの精神疾患リスクが危惧されています。

ヘンプにもTHCは微量(0.3%以下)ながら含まれています。ヘンプに含まれるTHCはΔ8-またはΔ10-THCのことで、マリファナに含まれるTHCはΔ9-THCのことを意味します。

THCとCBDの違いなど詳細はこちらの記事をご覧ください。

THCAとは

大麻を摂取するには、通常乾燥させた大麻をそのままタバコのように火をつけて吸ったり、乾燥させた大麻を加熱した後、抽出液や結晶にして、オイルやベイプとして摂取したりします。どの製品も全て大麻を乾燥させるところから始まっています。しかし、大麻は新鮮な生の状態だと、向精神作用のあるTHCをほとんど含みません。その代わりに含まれているのがTHCA(Tetrahydrocannabinolic Acid:テトラヒドロカンナビノール酸)と呼ばれる成分です。THCAは、THCやCBDなどと同じく、カナビスに含まれる120種類以上あるカンナビノイドの一種で、テトラヒドロカンナビノール酸という名の通りTHCの酸性の形態です。大麻草が成熟し、つぼみが大きくなると、テルペンやカンナビノイドの成分が発達し始め、「カンナビノイドの母」と呼ばれるCBGAが作られます。カンナビノイドの母と呼ばれているのは、最初にできたCBGAの一部はCBGになりますが、その他は分解されてTHCAやCBDAなどの主要なカンナビノイドになるからです。CBGAをはじめ、THCAやCBDAなどのカンナビノイド酸は、薬理活性ではないと考えられています。

活性化されていないTHCAは、科学的にはカルボキシル環の分子を含んでいるので、ハイな気分にさせる脳の受容体と結合することができません。そのためTHCAには向精神作用がないと言われています。

Photo by Girl with red hat on Unsplash

THCAとTHCの違い

THCAは薬理学的に活性化されていないと考えられているため、その効果も活性化されていないと考えられています。そのためTHCAは、THCの最も顕著な特徴である向精神性作用を持っていないということになります。THCAを活性化してTHCに変化させるには、乾燥させ脱炭素化する必要があります。乾燥大麻や脱炭素化により抽出したTHC成分にはTHCAは全く含まれておらず、THCAは乾燥させていない新鮮な生の大麻植物に多く含まれています。

効能の面では、どちらも吐き気への効果が期待できますが、THCAは炎症に対してTHCをはるかに上回る効果が期待されています。その反面、THCAには陶酔感を引き起こす精神作用がないため、THCのような睡眠効果は期待できません。また、THCは発作性疾患には推奨されていませんが、THCAは発作性疾患への効果に期待できるかもしれません。

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THCAの効能

生の大麻草は加熱せずに摂取すると向精神作用が無いため、いわゆる「ハイ」の状態になることはありません。しかし、生の大麻草をジュースにしたり、THCAベースのティンクチャーやグミなどで摂取すると、陶酔感を引き起こすことなく活性化されたTHCと同じ効果を得ることができます。研究者は次のような症状に効果があると示唆しています。

  • 抗炎症

私たちの身体は、炎症プロセスを抑えるサポートをするエンドカンナビノイドを作り出します。そして、科学者たちはTHCAや他のカンナビノイドが、このエンドカンナビノイドの効能を模倣することを発見しました。さらに研究が進めば、THCAが抗炎症薬として使用できるようになるかもしれません。

  • 抗けいれん

2017年に研究者たちは、てんかんの専門誌「Epilepsy and Behavior」に査読済の論文として、てんかん患者に対してTHCAをCBDと組み合わせて使用する方法を発表しました。このTHCAとCBDの併用で効果がみられたてんかん患者の場合、医師たちは少量の投与が最も効果的だということを発見しました。また、てんかんの症状に対して必要とされる大量のTHC量よりもはるかに少ないTHCA量で同様の効果が得られることもわかりました。

  • 神経保護作用

現在、THCAの神経保護作用についてより深く理解するための研究が進められています。脳細胞の変性とパーキンソン病に関する研究では、THCA、THC、CBDの全てで細胞数を増加させ、ニューロンを保護する能力が実証されました。別の研究では、THCAの利点として「強力な神経保護活性」が示唆され、ハンチントン病やそのほかの神経炎症性疾患や神経変性疾患の治療に使用する可能性を示しました。

  • 抗嘔吐作用

THCは、抗がん剤治療の副作用である吐き気を抑えるとして長年使用されてきました。しかし、研究ではTHCAの方がさらに高い効果があると示唆されています。THCAは、THCのような精神作用なしで、吐き気や嘔吐の治療に効果を発揮することが可能です。

Photo by CRYSTALWEED cannabis on Unsplash

THCAの摂取方法

THCよりも良いとされるTHCAですが、どのように摂取すれば良いのでしょうか。上記から分かるのは、新鮮な生の大麻植物に多く含まれているということです。では、生で摂取するしかないのでしょうか。大麻が合法になったカナダでも生の大麻草を販売することは認められていないため、自分で育てる以外方法はなさそうです。しかし、THCAの効能が注目されるにつれて、研究用に抽出したTHCA成分と同様にTHCAのみを取り出し製品にする業者が現れてきました。

  • THCAアイソレート

研究者はTHCA成分の効能を調べるために、大麻草からTHCA成分のみを抽出して使用します。これと同じ方法で抽出したTHCA抽出物が結晶として販売されるようになりました。中には99%の純度を持つ製品もあり、市場で最も純度が高く強力だと評価されています。このアイソレートは、加熱せずに摂取することができ、向精神作用なしでTHCAの効果を得ることが可能です。しかし、ベイプなどで加熱すると、THCA成分がTHCに変化するため、瞬時に非常に強い陶酔感、ハイな状態を引き起こすので注意が必要です。THCAアイソレートは、少量で大量のTHCと同じ効果を発揮するため、症状の改善に大量のTHCを必要としている患者にとって特に有用です。

  • THCA外用薬

THCAを配合したクリームやバームは、体全体に存在するCB2受容体を介して痛みや炎症を鎮める可能性があります。THCAはCB2受容体とあまりうまく結合しないことが分かっていますが、それでもその他の非カンナビノイド受容体に作用し、痛みを軽減します。また、アナンダミドのような痛みを抑える化学物質の効果を上げるのにも役立ちます。

まとめ

最近カナビス・コミュニティが注目しているTHCA成分ですが、THCになる前の酸の形態で生の大麻草に多く含まれていることが分かりました。THC成分になる前の状態なので向精神作用がない上に、THCと同様の効能があると大きく期待されている成分です。しかし、研究者の中にはTHCAの効能に疑問を抱く人もいます。人間の体内に取り込まれたCBDやTHCなどの脱炭素化されたカンナビノイドは、私たちの機能が活用できるように肝臓のエンザイムを使って処理されます。しかし、CBDAやTHCAなどの酸性成分を肝臓で処理できるエンザイムが存在しないため、摂取しても単なるビタミンやミネラルとして体内に取り込まれているのではと主張します。THCA自体の入手が現段階では難しいため、さらなる研究が待ち望まれますが、向精神作用なくTHCと同様、またはそれ以上の効能があるのであれば、様々な疾患でTHCを必要としている人にとっては朗報であることは間違いなさそうです。

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参考元:CNBSCNBS

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