THCから生まれるCBNは向精神成分?CBDとCBNってどう違うの?
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Photo by David Gabrić on Unsplash

サプリメントやグミ・キャンディーから化粧品まで幅広い製品に使用されるようになったCBDは皆さんもうご存知だと思います。しかし、CBDが抽出されるヘンプ(大麻植物)には、CBDだけでなく100種類以上のカンナビノイドが含まれています。その中でも1896年に初めてカンナビノイドの分離に成功したのがCBNです。現在市場に出ている多くのCBDブロードスペクトラム製品に含まれているCBNとはどんなものなのでしょうか。

カンナビノイドとは

カンナビノイドはマリファナやヘンプなどの大麻植物に含まれる化学物質の総称です。麻に含まれている主なカンナビノイドはTHC(テトラヒドロカンナビノール)とCBD(カンナビジオール)ですが、大麻植物に含まれているカンナビノイドの種類は現在確認されているだけでも100を超え、中には最終的に200を超えると考える研究者もいます。各カンナビノイドの特性や人の体に与える影響などの研究はまだ初期段階で、カンナビノイド全ての種類の特性や副作用などが解明されるにはまだまだ時間がかかるでしょう。

CBDとして知られるカンナビジオールは、THCに次いで2番目に多く含まれており、大麻植物抽出液の最大40%を占めています。脳に影響を及ぼし高揚感や陶酔感などのいわゆる「ハイ」な状態にするTHCとは異なり、CBDにはそのような向精神作用がありません。CBDには、不安解消、痛み緩和、心臓と脳の健康改善など多くの利点があります。

様々なCBDオイルの利点に関しては、こちらの記事をご参照ください。

CBDにはストレス緩和、不安の軽減、不眠の改善、抗酸化・抗炎症作用、アンチエイジングまで様々な効果が期待されています。EU初のCBD上場企業「ヘンプリーバランス(Hemply Balance)」が開発した、スイス産オーガニックヘンプ抽出の高品質CBD製品はこちらから購入できます。

CBDの合法性

CBD(カンナビジオール)には、脳に影響を与え高揚感や陶酔感など「ハイ」な状態にする向精神作用が無いため、THC(テトラヒドロカンナビノール)のような日本で禁止されている薬物ではありません。欧米では0.2~0.3%までのTHC含有量は産業ヘンプと見なされ、アメリカでは2018年に産業ヘンプの合法化が認められました。他にも、医師によるCBD処方薬は現在Epidiolexというてんかんに効くCBD薬が食品医薬品局(FDA)により認可されています。その他にも合成CBDとTHCの処方薬、nabilone、dronabinolなどがFDAにより認証されており、合成CBDとTHCの混合薬であるSativexは、アメリカでは現在治験中ですが、カナダやヨーロッパではすでに認可されています。日本では完全に検知不可能なゼロTHC製品のみが厚生労働省の審査・認可を受け、日本に輸入されています。

THCとは

THC(テトラヒドロカンナビノール)は、CBDと同様に大麻植物に含まれる化学物質で、違法薬物であるマリファナ特有の向精神作用のほとんどに関係しています。私たちの体内にあるカンナビノイド受容体は、思考、記憶、喜び、協調、時間知覚に関連する脳の特定領域に集中して存在しています。THCはこれらの受容体に付着し、受容体を活性化し、人の記憶、喜び、身体の動き、思考、集中力、協調性、感覚、時間知覚に影響を与えます。

THCとCBDの違いなど詳細はこちらの記事をご覧ください。

CBDとは

CBDは向精神作用のないカンナビノイドで、THCのように気分が高揚することはありません。一般的には、痛みや不安を緩和するために使用されています。CBDの研究は他のカンナビノイドのようにまだ初期段階ですが、複数の初期研究で有望な結果が報告されており、非常に優れた安全なプロファイルを持っていることが分かっています。CBD製品には、グミ、オイル、ティンクチャー、クリーム、ローション、カプセル、錠剤、べイプリキッドなどがあります。

Photo by Testeur de CBD on Unsplash

CBDの利点

  • 不安症とうつ病:初期研究では、CBDが不安神経症やうつ病の従来の治療薬に代わる可能性があると報告されています。まだ正確に解明されていませんが、CBDの効能は5HT1A受容体に対する作用によると考えられています。
  • 神経保護と痙攣発作の軽減:様々な神経変性疾患の治療にも使われる可能性があると結論付けている研究もあります。現在、パーキンソン病、アルツハイマー病、てんかん、多発性硬化症に対するCBDの効果に関しての研究がおこなわれていますが、すでにレノックス・ガストー症候群とドラベ症候群、結節性硬化症複合体によって引き起こされる痙攣発作を治療するために承認されているCBDを使った治療薬があります。
  • 睡眠:多くの人はCBDが睡眠に役立つと報告していますが、科学的根拠は現在のところ少ししかないため、より多くの研究が必要です。
  • 鎮痛作用:研究では、体のエンドカンナビノイド系に作用することでCBDが慢性疼痛の軽減に役立つと結論付けています。
  • がん治療:ある研究ではCBDががん治療の副作用である痛みや吐き気などの症状を緩和できると報告されています。また、初期段階の研究のいくつかでCBD自体に抗がん効果があると判明しています。

CBNとは

カンナビノール(CBN)は、向精神性カンナビノイドであるTHCが分解されたときに生成されます。元となるTHCと異なり、大量に摂取されると中程度の向精神作用が認められると言われています。収穫後のヘンプを長期保存したり、花芽を通常の収穫時よりも遅く収穫したりするとCBNの含有量が増える傾向があります。他のほとんどのカンナビノイドと同様に無毒性です。CBNはTHCの向精神性作用を増進させると示唆されています。CBNはCBDほど多くの研究が進められていませんが、CBN製品は一般的に睡眠補助剤として販売されています。しかし、これを科学的に裏付けるためにはさらに多くの研究が必要です。

CBDにはストレス緩和、不安の軽減、不眠の改善、抗酸化・抗炎症作用、アンチエイジングまで様々な効果が期待されています。EU初のCBD上場企業「ヘンプリーバランス(Hemply Balance)」が開発した、スイス産オーガニックヘンプ抽出の高品質CBD製品はこちらから購入できます。

CBNの利点

睡眠作用
多くの人がCBNは睡眠に役立つと報告していますが、現時点でCBNの睡眠効果に関して行われた研究は小規模のものが1つだけなので、結論付けるにはより多くの研究を必要とします。この研究では、CBNとCBDを同時に服用すると睡眠や鎮静効果が増幅したと報告されています。

鎮痛作用
2019年に行われたマウスを使った研究では、CBDとCBN共に筋膜性疼痛を軽減できると判明し、CBDとCBNを組み合わせた方が単体で使用するよりも効果的だと報告されました。そのため、研究者はCBNとCBDが顎関節症や線維筋痛症を緩和する可能性があると結論付けました。また、神経痛、関節炎、緑内障の痛みなどの慢性疼痛を軽減できると報告されています。

神経保護効果
2015年に行われたある研究で、CBNが筋萎縮性側索硬化症(ALS)の発症や進行を遅らせることができると発見されましたが、動物研究での結果なので人間にも同様の効果があるのかは証明されていません。また、脳細胞および神経細胞を保護する働きも確認されています。

抗炎症作用
CBNが関節炎などの炎症を緩和する可能性があるといくつかの研究で報告されています。ただ動物実験での結果なので、ヒトを対象とした研究結果が必要です。

その他の作用
上記以外にも次のような作用が報告されています。

  • CBN単体およびCBDと組み合わせて使用すると筋肉弛緩効果がある。
  • 細菌の繁殖と細菌感染を防ぐ。
  • 食欲を増進する。

Photo by Slumber Sleep Aid on Unsplash

CBNとCBDの違い

CBNとCBDは同じヘンプ植物から抽出されますが、それらの構造と効果のプロファイルは大きく異なります。

CBDは、カンナビノイド幹細胞と言われるカンナビゲノール(CBG)から作られ、ヘンプの場合はCBGがCBDに変換し、マリファナの場合はCBGがTHCに変換されます。THCは時間の経過とともに劣化するため、CBNはその副産物として生成されます。もともとTHC量が少ないヘンプ植物では、生成されるCBN量も極少量で、CBNは通常非常に古い、または不適切に保管されたマリファナ植物に最も多く含まれています。

両者の効果に関して、最大の相違点はそれらが作用する受容体です。CBNはCB1受容体アゴニストで、THCが効果を発揮するために使用します。一方、CBDはCB1およびCB2受容体に結合しますが、それらを活性化することはありません。その代わりに、CBDはこれらの受容体を調節し、体内で自然に生成されたエンドカンナビノイドが受容体に容易に結合できるように作用します。

CBDとCBNの副作用

CBNはほとんど研究されていないため、CBN単体での副作用は報告されていません。CBDは現在のところ次のような副作用が示唆されています。

  • 下痢
  • 疲労感
  • 体重と食欲の変化

また、次のような薬と一緒に服用すると肝臓に悪影響を与えるリスクが高くなるかもしれません。

  • レフルノミド
  • ロミタピド
  • ミポメルセン
  • ぺキシダルチニブ
  • テリフルノミド
  • バルプロ酸

CBDやCBNなどのカンナビノイドは、単体で重度の副作用を起こすことはありませんが処方薬や常用薬、頻用薬などと相互作用することが確認されていますので、服用している薬がある人はCBDやCBN製品を使用する前に必ず医師や薬剤師などの専門家に相談してください。

まとめ

CBDとCBNのどちらも既存治療の代替療法としての可能性を秘めています。まだまだ多くのヒトを対象とした研究が必要ですが、現在あるデータでもその効果はかなり期待できると言われています。どちらも互いに似ているように見えますが異なる化合物で、それぞれ独自の効果があります。CBDはTHCに次いで多く大麻植物に含まれているために抽出しやすく、様々な製品として世界中で爆発的に人気を集めていますが、CBNはTHCが長期保存や不適切な保存で変化してできる副産物であるために元から含まれている量は極少量で単独で販売されている製品はあまり多くありません。また、濃縮CBN製品は向精神作用を引き起こす可能性があるので注意が必要です。

CBNとCBDを組み合わせるとCBDの効果がより増幅されるとの研究結果が出ているため、日本でCBD製品の購入を検討されている方は少量でもCBNが含まれているブロードスペクトラム製品が良いでしょう。日本では、CBNの含有量も審査に含まれているため輸入が許可されている製品は向精神作用を引き起こさない極少量のCBN含有量ですので安心して使用できると思います。しかし、他の服用薬がある人は購入前に必ず医師や薬剤師などの専門家に相談して安全を確認してください。

参考元:ForbeshealthlineMedical News Today

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