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インティメイトケアって聞いたことありますか?最近日本でも耳にすることがあるのではないでしょうか。世界でインティメイトケア製品市場は大きく成長中で、女性用のインティメイト製品だけでも成長率3.4%、世界市場での2025年の総売り上げ14.5億USドルが見込まれています。今日は、日本でもこれから注目されると思われる女性のためのインティメイトヘルスケアをご紹介したいと思います。
女性用インティメイトヘルスケアとは
女性のデリケートゾーンの健康とケアのことを意味します。インティメイト(intimate)は英語で一般的に「親密な」という意味でよく使われますが、この場合は「プライベート、パーソナル」という意味です。私たちの「プライベートな部分の健康とケア」になります。欧米ではビデが普及していたりしてデリケートゾーンのケアも昔から行われてきましたが、人気が出るようになったのは最近です。デリケートゾーンのケアは、感染症の予防や、快適な性生活を送るために重要です。また出産後や閉経後のケアも大切だと言われています。
膣と外陰部
膣とは、体内にある子宮頸部から膣口までの筋肉路を意味します。外陰部とは、女性器の外側部分のことを意味し、次の部分が含まれます。
- 小陰唇と大陰唇
- クリトリス(クリトリスの外側部分)
- 陰核包皮(クリトリスを保護するひだ)
- 膣前庭(膣口の周り)
- 尿道口
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膣と外陰部の健康
膣と外陰部を健康に保つには、2つの点でバランスが保たれなければなりません。1つはpHバランスで、pHとは酸性かアルカリ性かを示す値です。もう1つは、細菌のバランスです。
女性器のpHバランス
女性の身体の受精可能な年齢(月経が始まる)以前の膣のpHレベルは7(ニュートラル値)で、受精可能な年齢になると膣のpHレベルは3.8~4.4になります。閉経後では、ホルモン治療の有無で変わりますが、膣のpHレベルは4.5~5又は6.5~7になります。
細菌のバランス
膣と外陰部の微生物叢の構成に関してはpHバランスほど明確になっていません。膣内の細菌の数は、月経周期の段階に応じて変化し、複数の研究によると人種によっても膣内微生物相が異なると示唆しています。外陰部の微生物に関して専門家は、正常な外陰部の細菌叢がどのようなものかを調べる研究はほんのわずかしか行われていないと言います。現在分かっていることは、外陰部に存在する細菌は膣内に存在する細菌と糞便内に存在する細菌の両方を含んでいるということです。
インティメイトケアの必要性
欧米では、女性の膣のことを「自己洗浄機能付きオーブン」と呼ぶことが多くあります。健康な女性の膣は、自給自足、自己洗浄できる素晴らしい器官で、自らpHのバランスを保ち自然に存在する微生物のコロニーが形成され微生物のバランスが取れるようになっています。「それなら、インティメイトケアは要らないんじゃないの?」と思われるかもしれませんが、常にバランスが取れているわけではありません。
アメリカとカナダの25~49歳の女性1200人を対象にした最近の調査では、過去1年間に37%が膣のかゆみや炎症を経験し、24%が異臭、21%が感染症を患っていることが分かりました。もし、私たちの膣が本当に「自己洗浄機能付きオーブン」なら、このような結果は出ないはずです。膣のpHバランスは、月経、性行為、ホルモンの増減に影響されます。またpH値に関しても、人によってはほんの少しバランスが崩れただけで、異臭やかゆみ、炎症など何らかの症状が出るケースもあります。
また、多くの女性が一度は膣炎などの感染症や膣口付近の不快感を経験します。外陰部の不快感や膣感染症を緩和したり予防したりするためにインティメイトケアが必要になります。しかし、全ての感染症が同様なわけではないので、自分でインティメイトケアを行ったことで症状が悪化する場合もあります。膣や外陰部の健康に不安がある場合や、異常な分泌物や臭いなど変化に気付いたら専門医に相談しましょう。
膣感染症の原因
膣感染症は、細菌、真菌、その他の有機体などがコントロールできないほど増加したときに発症します。これらの有機体の一部は、元から膣内に存在し、他の有機体と共存することによって健康なレベルに保たれています。感染性微生物は、不適切な衛生状態やコンドーム無しなどの無防備性交によって膣に侵入することもあります。
膣・外陰部ケア
膣・外陰部ケアには次のような方法があります。あなたの体質、ライフスタイルや目的にあったケアルーティンを組むための参考にしてください。
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食事
あれ?と思われた方もいらっしゃるかもしれませんが、食事は身体のどの部分のケアにも欠かせない項目です。美肌ケアでも膣・外陰部ケアでも、身体の健康とケアは食事から始まると言っても過言ではありません。あなたの膣と外陰部を健康に保つには下記の栄養素を多く含む食事を心がけましょう。
- 抗酸化物質
- ビタミンE
- ビタミンC
- オメガ3脂肪酸
- オメガ6脂肪酸
- タンパク質
- プロバイオティクス
洗浄
前述にもありましたが、健康な膣は基本的に自己洗浄し、適切なpH値と微生物バランスを保ちます。下着に付着しているおりものは、いつもと異なる臭いや色でなければ、膣の自己洗浄が正常に機能している証拠です。
その一方で外陰部は自己洗浄できません。外陰部は皮膚の一部なので、身体を洗うのと同じように洗う必要があります。無香料の肌に優しいマイルドな石鹸で、タオルやスポンジなどは使わずに指で優しく洗いシャワーで洗い流すだけで十分です。
トイレ後
トイレを使用する際に気をつけないといけないことは、前(外陰部)と後ろ(肛門)は別々に拭きとることです。一か所を拭いたトイレットペーパーは捨てて、新しいトイレットペーパーでもう一か所を拭きます。直腸にある細菌が尿道に入ると尿道感染症(膀胱炎)のリスクが高まるので、それを防ぐためです。大便でなく、尿だけでも拭く時は前から後ろへと拭きます。
性交後
セックスの後はおしっこをするようにします。排尿すると、性交中に尿道へ入ってしまった細菌を排出することができ、尿道感染症リスクを軽減します。指を使って外陰部を軽くシャワーで洗い流しても大丈夫ですが、膣内洗浄や掻き出したり、擦ったりしてはいけません。
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グルーミング
陰毛には重要な役割がいくつもあり、それには傷つきやすい外陰部の皮膚を様々なアクティビティや性交時の摩擦から保護する役割も含まれています。しかし、陰毛がデリケートゾーンの衛生状態に対する何らかの機能があるかどうかは研究が行われておらず、解明されていません。陰毛は、剃らずに自然のままにしておくのが一番良いですが、水着やローライズファッションなど陰毛を剃ったりトリムしたりする必要がある場合は、その方法が重要になります。
出来れば剃るたびに新しいカミソリ(刃)を使用してください。金銭的に難しい場合は、特定のカミソリを陰毛専用にし、他の部分を剃ることで刃が鈍るのを防ぎます。使用後は、お風呂場内の棚ではなく洗面台の戸棚に保管し、カミソリのカビや錆の発生を防ぎます。
上記のように注意していても、毛を剃ると埋もれ毛や皮膚の炎症リスクが高くなります。埋もれ毛は、温暖湿布などで毛穴を開き、皮膚内に埋もれた毛を引き出します。しかし、患部が腫れ、膿み、悪臭、痛みなどを伴う場合は、医師の診察を受けてください。
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外陰部の皮膚ケア
外陰部の皮膚は違和感や不快感が無い限り、特に何もする必要はありません。違和感や不快感がある場合は、香料の入った石鹸や保湿剤などの使用を止めて、アロエベラなどが入った敏感肌用のマイルドな石鹸に切り替えましょう。石鹸を変えても症状が改善しなければ、専門医の診察を受けてください。
モニタリング
自分のデリケートゾーンの異常に素早く気づくためには、普段の正常な状態を知り、注意深くモニタリングすることが大切です。普段の状態とは、外観、臭い、感覚を含みます。例えば、お風呂に入る時に脱いだ下着のにおいをチェックしたり、手鏡で自分の性器の形、色や皮膚の状態を確認したり、触って違和感を感じる場所があるか確認したり、定期的に産婦人科で健診したりして自分のデリケートゾーンの状態を把握しましょう。
その他の外陰部ケア
その他にも外陰部をドライな状態にして、刺激物がないようにすることを目的とした方法には次のようなものがあります。これらを実行することで外陰部が赤く腫れたり、炎症を起こしたりするのを防ぐことが可能です。多くの感染症の要因となる菌が外陰部から膣内へと入るので、外陰部ケアは良い膣ケアの基礎となります。
- 温かいお湯で外陰部を洗う。清潔なタオルで水気を優しく拭きとります。非常に敏感になっている箇所がある場合は、ドライヤーの冷風で乾かしてもかまいません。
- 膣は、正常な膣分泌物により自然に洗浄されます。医師の処方が無い限り、膣洗浄は止めましょう。膣洗浄は、膣内の自然な細菌バランスを崩す可能性があります。
- 白の綿100%の下着のみを着用する。敏感肌で外陰部が炎症を起こしやすい場合は、ナイロン、アセテート、その他の人口繊維を使った下着は避けましょう。
- Tバックを着用しない。
- 洗濯の際、下着は2回すすぐか、下着のみ手でよくすすぐようにして洗剤を出来るだけ落とす。洗剤を多く使い過ぎない。
- 新品の下着は、着用する前に一度洗濯する。
- 下着の洗濯には、刺激の少ないマイルドな石鹸を使用し、柔軟仕上げ剤や酵素(アミラーゼ、リパーゼ、プロテアーゼ、セルロース)を含む洗剤は使用しない。
- 白の柔らかいトイレットペーパーを使用する。
- 月経中は、生理用ナプキンではなくタンポンを使用する(香り付きタンポンは不可)。
- 毒素性ショック症候群を引き起こす可能性があるので、1つのタンポンを長時間継続使用しない。
- 外陰部を掻いたり、引っかいたりしない。
- ナイロンのパンストやパンティーガードル(ショーツガードル)を着用しない。これらは、熱と湿気を内側に閉じ込めるため、菌にとって理想的な繁殖環境を作ります。パンストやレギンスを着用する必要がある場合は、綿素材のレギンスや綿パンティの上にパンストを着用してください。
- 外陰部を刺激する成分や可能性のある女性用製品は使用しない。例えば、生理用ナプキン、女性用スプレーやデオドラント、香り付きオイル、泡風呂、バスオイル、ベビーパウダーなど。
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ルーティンの変更や見直しが必要な時
インティメイトケアのルーティンは下記のような時に見直したり変更したりする必要があります。
- 不快感や痛みを感じる時:ルーティンにあなたのデリケートゾーンにとって刺激が強すぎたり、肌に合わない成分が含まれた製品や方法が含まれている可能性があります。
- 性交時や性行為を行うようになった時:性交時または性行為をするようになったら、デリケートゾーンのルーティンに性病チェックを組み込みます。性行為とは、男性器を女性器に挿入する行為だけでなく、ペッティング、オーラルセックス、アナルセックス、性器を接触させたりこすり合わせる行為も含みます。新しいパートナーと初めて性交した後は、性病検査を受けるのが理想的です。
- 妊娠時:妊娠中は「外来」細菌の侵入を防ぐことが重要なので、保湿剤など余分なものを付けたり、触り過ぎないようにしましょう。違和感や不快感がある場合は、速やかに専門医に相談してください。
- 閉経前後:閉経期は外陰部の皮膚が乾燥しやすくなるので保湿が必要になります。化学物質の入っていないオーガニックオイルなどが安全です。また、ビタミンE、ビタミンC、マルチビタミン、コラーゲンタンパク質などを摂取して、肌に潤いを与えるようにしてください。
インティメイトケアのトレンド、膣洗浄や膣スチームってどうなの?
膣洗浄とは、石鹸や酢を混ぜた水で膣管を洗うことを意味し、膣内に自然に保たれている微生物叢を変えてしまう可能性があります。これは、様々な感染に対しての自然防御システムを取り除く行為になります。
膣スチームは、ハーブを使ったスチーム(水蒸気)を膣内へ送り込むことを意味します。膣スチームも膣洗浄と同様に、膣内の微生物叢を破壊する可能性があります。その上、注意しないと膣内組織や外陰部の皮膚を火傷するリスクがあります。
このことから、膣洗浄やスチームはお勧めできません。どうしても試したい人は、産婦人科医などの専門家に相談して、信頼できる安全な製品やクリニック、スパなどを紹介してもらいましょう。
まとめ
女性器は、性交だけでなく月経や出産など閉経するまで酷使される器官です。私たちの身体は優秀で、膣は健康な身体なら膣内を自分で最適な状態に保ってくれる素晴らしい器官です。しかし、現代社会には様々な性病や感染症があり、これらの感染症は酷くなると不妊になるだけでなく身体全体に影響を与えます。性病を予防し、そのリスクを軽減するためには、自分のデリケートゾーンの正常な状態を把握し、何か変化があればすぐに気づけるようにすることが大切です。また、パートナーが変わるたびに性病検査を受けることもお勧めします。専門医による治療以外で膣洗浄やスチームなど膣内に何らかの処置をするのはお勧めしませんが、外陰部はライフスタイルや体質によって最適な状態に保てるようにケアしてあげましょう。
参考元:Cleveland Clinic、healthline、Medical News Today
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