ベイプってどうなの?ベイプペンと電子タバコの違い、安全性と知っておきたいこと
Pocket
LINEで送る
このエントリーを Google ブックマーク に追加

Photo by Chiara Summer on Unsplash

タバコに含まれる多くの物質が私たちの身体には毒素となり、ガンなど深刻な病気の原因となることが世界中で明らかになってから、電子タバコが大きく普及するようになりました。また、他人が吸っているタバコの煙(副流煙)が周りにいる人の身体に及ぼす悪影響が明らかになるにつれて、公共で喫煙できる場所が少なくなりました。北米では公共の建物およびその周り(6m以内)や公共の乗り物などは禁煙と法律で定められています。煙の出るベイプペンや電子タバコなどもタバコと同様に規制されています。

電子タバコとベイプペンは特にメディアでは同意語のように扱われていますが、2つは異なる製品だという事をご存知ですか?電子タバコとベイプペンの違いと、その安全性や製品購入前に知っておきたいことをご紹介したいと思います。

電子タバコVSベイプペン

電子タバコ(electronic cigarettes)は英語でE-cigarettesと呼ばれ、従来のタバコに形状が似ています。使い捨てで、1本に含まれているニコチンなどの成分や量が決まっている上に、フレーバーや濃度など選べるものが少なく、北米だとコンビニやガソリンスタンドで売っているところもありますが、ベイプペンが販売されるようになってから殆ど目にすることは無くなりました。反対にベイプペンは、繰り返し使え、充電、カートリッジ交換などが可能で、熱の温度調節が出来るものもあります。また、吸引するリキッドのフレーバーや濃度など選べるオプションが沢山あるため、現在市場ではベイプペンが主流になっています。タバコメーカーでは、煙の出ないニコチンベイプペンも発売されています。吸入するリキッドには、ニコチン抽出液を入れたものとCBDやTHCの入ったリキッドがあります。

ベイプペンとは

当初、タバコの代替品として誕生したベイプペンは、通常ニコチン、香料、その他の化学物質を含むエアロゾルを吸入するための電池式デバイスです。ブランドやデザインに関わらず、ベイプペンは基本的に同じメカニズムで機能します。例えば、リキッドの入ったカートリッジ、リザーバーまたはポッドをアトマイザーで加熱し、ニコチン、香料、その他の化学物質を気化し、その蒸気を吸入します。現在市場には460以上のブランドがあります。

CBDにはストレス緩和、不安の軽減、不眠の改善、抗酸化・抗炎症作用、アンチエイジングまで様々な効果が期待されています。EU初のCBD上場企業「ヘンプリーバランス(Hemply Balance)」が開発した、スイス産オーガニックヘンプ抽出の高品質CBD製品はこちらから購入できます。

ベイプペンの安全性

ベイプペンが誕生した時は喫煙の代わりになる安全な代替品として大々的に売り出されましたが、様々な研究が進むにつれて、私たちが思っているほど安全ではないということが分かってきました。

爆発の危険性
え?爆発⁈と思われたかもしれませんが、ベイプペンが爆発し軽度の火傷から重傷を含む様々な怪我の原因となったと報告されています。一番重傷なケースでは、歯と顎の一部を損失したとあります。これらは全てアメリカ国内での報告ですが、アメリカ食品医薬品局(FDA)がベイプペンの爆発事例を記録し始めたのは2012年で、それから2020年までに92件が報告されています。爆発の原因は解明されておらず、FDAの見解では、ベイプペンのバッテリーが原因ではないかと言われています。そのため、ボタン安全ロック、通気孔や過充電を防ぐなどの安全機能の付いている製品を選ぶように注意喚起されています。

有害な成分
殆どの人は、ベイプペンがタバコの安全な代替品だと考えています。特に若者の多くはベイプペンが無害な水蒸気を発生させると信じていますが、実際には有害な化学物質と肺に吸入される超微粒子を含むエアロゾルを造り出します。有害な化学物質とは、ニコチン、THC、ビタミンEアセテートなどの成分を含みます。例えば、リキッドによく含まれているアクロレインは、不可逆的な肺の損傷を引き起こすことで知られています。また、ニコチンは肺だけでなく脳にも有害な物質です。

リキッドの中毒性
多くの人は従来のタバコよりもベイプペンは中毒性が低いと信じていますが、それは間違いです。ニコチンを含んだベイプペンや従来のタバコは、ヘロインやコカインと同等の中毒性があると示唆されています。更に、ベイプペンでニコチンを摂取している人は、タバコを喫煙するよりも多くのニコチンを摂取していることになります。例えば、濃度の高いリキッドや効力を高めるために高温になるベイプペンを使用した場合、従来のタバコを吸うよりも早く夢中になります。また、脳の報酬系を刺激するため他の薬物への依存の危険性を高める可能性があります。

Photo by Clear Cannabis on Unsplash

肺疾患の可能性
咳や気管支炎などの肺の炎症とは別に、ベイプペンの使用は「電子タバコまたはベイピング関連肺損傷」(EVALI:e-cigarette or vaping products associated lung injury)に関連していることが明らかになりました。2019年8月には、アメリカ疾病対策予防センター(CDC)が健康なベイプペン使用者の間で肺感染症が起こっていると認識しました。それ以降行われている調査ではまだ単一の原因を特定できていませんが、ビタミンEアセテートが関連している可能性を示唆しています。

ニコチンベイプで禁煙できる?

ベイプペンや電子タバコは元々禁煙ツールとして発売されましたが、その後の研究でそれほど禁煙に役立っているわけではないと判明しつつあります。その上、効果的な禁煙ツールであるニコチンパッチのように、禁煙ツールとしてFDAに承認されていません。729人の喫煙者を対象にした最新の研究調査では、禁煙のためにベイプペンを使い始めた人は最終的にタバコの喫煙に戻るかベイプペンとタバコを併用するという結果が出ました。その他の研究では、電子タバコを禁煙希望者に無料配布するよりも、金銭報酬や無料のニコチンパッチなどを配布した方が禁煙成功率が高くなるという結果も報告されています。

CBDベイプ

世界で現在注目されているCBD製品は、CBDオイルやサプリからグミまで様々な製品が販売されています。その中でもCBDベイプ製品はその携帯性や手軽さ、フレーバーなどのバリエーションの多さから若者の間で特に人気があります。また、CBDをベイプペンで吸入すると、CBD成分が肺から吸収され迅速に血流へとたどり着くため、CBDの効果が素早く現れるのも魅力の一つです。(CBDの効果に関してはこちらの記事をご参照ください。)

しかし、現在までに行われてきたCBDの研究は、サプリ、舌下スプレー、オイルなどの経口摂取できる製品を対象としたものばかりで、ベイピングに関するデータは極端に少ないのが現状です。そのため、CBDベイプ製品をどのように規制するかに関してはFDAでも全く話が進まず手つかずになっています。FDAはアメリカヘンプ協会などの機関に対して、サプリ、食品や化粧品関連のCBD製品に関係したガイダンスをある程度提供し、それに基づき協会が企業や製品に対して認証しています。しかし、ベイプ製品に関してはそのようなFDAからのガイダンスも基準もないため、協会では製品を認証したくても出来ない状態だと報告されています。

CBDにはストレス緩和、不安の軽減、不眠の改善、抗酸化・抗炎症作用、アンチエイジングまで様々な効果が期待されています。EU初のCBD上場企業「ヘンプリーバランス(Hemply Balance)」が開発した、スイス産オーガニックヘンプ抽出の高品質CBD製品はこちらから購入できます。

CBDベイプの安全性

CBDを摂取する方法として非常に人気のあるCBDベイプ製品ですが、その安全性はどうなのでしょうか。ニコチンベイプペンと同様に、ベイプペン自体の安全性の問題がありますが、それ以外にも次のような問題が提起されています。

溶剤の危険性
ベイプペンが要因の肺疾患や損傷ケースは、主にビタミンEアセテートが犯人である可能性の高いことが分かっていますが、その他にもベイプオイルなどに含まれる成分にも危険が潜んでいます。メーカーによっては、CBDオイルを気化しやすいように溶剤を添加しています。ココナッツオイルから生成される中鎖トリグリセリド(MCT)を使用する業者もありますが、プロピレングリコールと植物性グリセリンが一般的です。これらの溶剤の長期間使用による人の健康への影響は事実上不明です。特にプロピレングリコールや植物性グリセリンを長期間吸入した際の安全性に関しては動物や人間を使った研究が殆ど行われていません。業者はFDAが認めたGRAS(「一般に安全と認められている」)成分を使用していると謳っていますが、このGRASというのは、経口から消化器官を通って摂取するのに安全だという意味で、肺からの吸入に安全だという意味ではありません。

FDAや公式機関による規制、認証、基準が無いという事は、製造側が自分達で安全だと思われる製品を作らないといけないということを意味し、私たち消費者としては、評判の良い信頼できるメーカー・ブランドを見極めることが最も重要になります。

副産物の危険性
溶剤自体の危険性に加えて、溶剤が高温で加熱された際に生成される副産物の危険性も存在します。例えば、プロピレングリコールは加熱すると、発がん性物質として知られているホルムアルデヒドや発がん性の可能性があるアセトアルデヒドを生成する可能性があります。どちらの物質もタバコの煙に含まれています。また、ポリエチレングリコールが含まれたリキッドは、1回の吸入でタバコ1本分のホルムアルデヒドを摂取する可能性があると示唆しています。また、ペンの中にあるコイルが加熱されると、ニッケル、クロム、ヒ素、鉛、マンガンなどの危険化合物がオイル内に漏れる可能性も否定できません。

このペンのコイル問題に関しては、FDAもその可能性を認識しており、2020年からタバコの製品メーカーはベイプペンを含む製品の詳細をFDAに提出するようになっています。しかし、これはタバコ製品のみでCBD製品には適用されていません。

フレーバー(香料)の安全性
CBDベイプや他のベイプオイルに添加する香料は7000種類以上あると言われています。最近になってフルーツやキャンディの香りなどは若者や子供が好むため、FDAによってニコチンベイプのメンソール以外の香りは販売禁止となりました。また、メーカーから添加する香料が肺に吸入しても安全だと証明する資料をFDAに提出しなければならないという規則が課されました。しかし、この規制もニコチンベイプのみで、CBD製品には適用されていないため、CBDベイプリキッドには多くのフレーバーがあり、含まれている香料が吸入しても安全かどうかは不明です。特に香料成分に対してアレルギーなどがある人はメーカーに問い合わせることをお勧めします。ブランドによっては香料をラベル表示していないものもありますので注意が必要です。

Photo by Elsa Olofsson on Unsplash

副流煙の危険性

ベイプペンから出る煙は水蒸気のようなので害がないように見えますが、ベイプペンのエアロゾルにはニコチン、超微粒子、発がん性物質を含む様々な毒素などの有害物質が含まれている可能性があります。既にいくつかの研究では、タバコの副流煙と同様に、ニコチンベイプペンの副流煙からも同レベルのニコチンを吸引するという結果が報告されています。ニコチンベイプの場合、ニコチンだけでなく、エアロゾルに含まれている超微粒子は心血管疾患のリスクを高める可能性があります。また、ベイプペンやリキッドの成分によっては、鉛、ホルムアルデヒド、トルエンなどの発がん性物質が含まれている可能性もあります。

まとめ

ニコチンベースでもCBDベースでもベイプペンという製品自体が比較的新しいため、その安全性を確保するにはまだまだ多くの研究、データ、そして政府機関による規制や基準が必要であることが分かりました。タバコの煙と異なり、水蒸気のような煙で色々な香り付きのリキッドもあるため健康への被害が少ないように思いますが、規制されていない成分を気化したエアロゾルを肺へ吸入するというのはリスクが伴います。携帯しやすく、CBDなどの効果も短時間で得られ、様々なフレーバーが楽しめる上におしゃれなベイプペンはこれからも人気製品であり続けるでしょう。しかし、そのリスクを十分に理解し、出来る限り信頼のおける評判の良いメーカーやブランドの製品を選ぶことが大切です。

禁煙したくてニコチンベイプを使用している人はパッチの方が確実に禁煙できる可能性が高くなります。痛み緩和や不安解消などでCBDベイプペンを使用している人は、CBDオイルを舌下摂取したり、アルジネートフィルムを試してみてはいかがでしょうか。

LIFE ACTIVATIONでは、高品質で安全なCBD製品をご用意しています。製品ラインナップはこちら。

参考元:Consumer ReportshealthlinesMedical News TodayVerywell Mind

CBDには抗炎症作用からアンチエイジングまで様々な効能があります。
高品質で安心安全な、オーガニック栽培された米国産産業用ヘンプを使用!世界20か国で親しまれる米国最大手のCBDブランドの1つ「CBDfx」の商品はJANIS STOREで購入できます。
Pocket
LINEで送る
このエントリーを Google ブックマーク に追加