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アメリカ・コロラド州やカリフォルニア州、カナダなどで大麻が合法化されると共にここ数年で大麻やヘンプの研究が急速に進んでいます。様々な効能があると言われるCBD・CBG成分は200種類以上あるともいわれ、まだまだ研究が必要でそれぞれの効能は未知数です。人間への効能では、鎮痛、抗うつ、消炎、抗てんかんなど様々な作用が確認されているCBDオイルですが、ペットにも同じ効果があるのでしょうか。
CBDとは
CBDは、カンナビジオール(Cannnabidiol)の略で、大麻やヘンプに含まれている成分ですが、テトラヒドロカンナビノール(THC)と異なり、多幸感を引き起こす向精神薬ではありません。CBDオイルとは、大麻草からCBD成分を抽出しベースオイルで希釈したものです。口径摂取だけでなく、肌に直接塗り込むことで痛みを緩和する効果もあります。
ペットへの効果
人間に対するCBD効果の研究自体が始まったばかりなので、犬や猫などペットを対象とした正式な研究はまだ行われていませんが、人間と同様に神経系にある内在性カンナビノイド受容体に影響を与えることが科学者によって判明しています。CBDオイルが普及している国では、ホリスティック医療を行う獣医によって積極的に使用されています。
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犬の場合
CBDを使った犬の治療に対する明確な科学的データはまだありませんが、多くの飼い主から特に神経障害性の痛み緩和、けいれん発作を抑える効果があると報告があります。獣医師の中には、CBDの消炎作用、心臓病への効果、抗悪心効果、食欲刺激、抗うつや抗不安作用、抗癌作用から、積極的にCBDを治療に使用している医師もいます。現在、コロラド州立大学では、CBDが犬のてんかん治療に効果があるかを調べる研究が行われているところです。
副作用の可能性
CBDの効能と同じく、副作用に関しても科学的な証拠はありませんが、次のような副作用を引き起こす可能性が指摘されています。
口の渇き
研究によるとCBDは唾液の分泌を減少させる可能性があります。犬にとってはそれが喉の渇きとなり水を大量に飲み始めるかもしれません。
血圧の低下
CBDを多く使うと一時的に血圧が低下することが分かっています。一滴しか投与しなくても、犬がふらつきを起こす可能性があります。
眠気
犬の不安を抑えるためにCBDオイルを与える飼い主が多くいますが、CBDの鎮静効果は同時に眠気を引き起こす可能性があります。
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猫の場合
犬と同様、猫を対象とした正式な研究はまだ行われていません。ですが、ホリスティック医療を行うカリフォルニア州の動物病院は、CBDオイルは猫に与えても問題が無いと言います。
副作用の可能性
猫に起こる副作用の可能性としては、胃腸の不調や元気がなくなる(鎮静作用によるもの)などがあげられますが、これらは使用を中止すると解消します。
ペットにCBDオイルを使用する際の危険性
上記にも述べましたが、CBDの研究自体がまだ初期段階であることから、ペットを対象とした正式な研究はまだ始まっていません。その結果、処方量など不明で、どのぐらいの量がペットの体内で有毒となるのか分かりません。CBDだけでなく、どのような薬やサプリでも副作用反応のリスクを伴います。何か新しいものを与える際は、少量から始めて、ペットの反応を注意深く観察してください。不安な場合は、投与する前に獣医に相談してください。
また、忘れてはいけないのは、CBDオイルが自然療法として用いられているとしても、大麻草や乾燥大麻、大麻を使用した食品などを飲み込み、救急動物病院へ運び込まれるペットが少なからず存在することです。処方量を間違えると有毒となることを忘れないでください。また、CBDオイルは痛み緩和や不安解消などの症状を抑える作用があるだけで、原因となる病気を治癒するわけではありません。
効果が出ているかどうやって分かるの?
ペットは私たちのように言葉で感情や痛みを訴えることが出来ません。ではどのように効果が出ていると判断すれば良いのでしょうか。
例えば、花火大会や雷など大きな音に犬は怯えるものですが、花火大会の20分前ぐらいにCBDオイルを与え、花火をリラックスして一緒に見れたり、雷がなっている中でも布団やクローゼットの中に隠れずに普段通りに振る舞っていたらCBDオイルの効果が出ていると分かります。また、神経痛などで動きが鈍くなっている犬猫が、1週間ほどCBDオイルを服用させたころに、ジャンプしたり走ったり、お気に入りだった猫ツリーの上に登ったりとアクティブになればCBDオイルの効果が出ていると言えるでしょう。
反対に、息苦しそうにしていたり、元気がない、嘔吐、尿漏らしやふらつきなど、今までなかった症状が現れたら、処方量が多すぎたために中毒症状が出ていると考えられます。CBDの効果が抜けるまで適切な処置が必要ですので、病院へ連れて行きましょう。
ペットにCBDを与える場合は、ペット用おやつなど製品化されているものよりも、人間が摂取するCBDオイルまたはティンクチャ―を一滴ずつ観察しながら与えるのが良いでしょう。特に、てんかん発作に悩むペットや、老化による神経痛や癌など慢性疾患による痛みに悩むペットなどにはCBDで痛みや発作を緩和してなるべく穏やかに過ごせるようにしてあげてはいかがでしょうか。
まとめ
ペットに対するCBDの正式研究はまだ行われておらず、FDAなどが規制しているわけでもないので、ペット用として販売されている製品が必ずしもラベル通りだとは限りません。それでも、現時点で分かっているのは人間と同じように特定の症状に一定の効果があるかもしれないということです。
ペットによってどのような効果が現れるか分からないので、始める前に必ず獣医師に相談し、少量から始めて注意深く観察するようにしましょう。老齢や持病からくる慢性的な痛みで元気のないペットは、CBDで痛みが緩和され、飼い主と再び楽しい時間を過ごせるようになるかもしれません。
参考元:American Kennel Club、healthline、PetMD
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